ブラシレスモーター






Hacker製ブラシレスモーター B40-9L に載せ変え実験しています。(受信機が巨大です・・)
レーナーとかプレッテンバーグとかコントロニクとか・・選択肢はかなりあるのですが、在りすぎて目安がありません。
1年以上前から、清水さんなどからブラシレスが良いと教えて頂いていたのですが、どれを使えば?と悩んでおりました。
ちょうどNIFTYの白石さんがこの組み合わせでテストを始められ、それではと、無難な線から始めました。

モーターマウントは通常の540クラスモーターと取り付けピッチが変わるため、2ミリ圧ジュラルミン板から新規に製作致しました。
愛媛の清水さんに教えて頂いたデータでは、このモーターですと17tピニオンあたりが適合との事ですが、一般には京商純正ギヤのモジュールでは入手が難しい事もあり、武下さん方式の64ピッチスパーギヤの流用で(画像は武下さんに製作していただいたもの)120tスパーを使い、30〜34tピニオンで純正16〜17t相当になるはずです。消耗品なので、できる限り市販の入手の容易なパーツで構成する方が有利でしょう。
モーターシャフトはDカットの必要がありますが、かなり硬い材料なので、オイルストーンで研ぎ落としました。
モーターコントローラーはシュルツのフーツラ45beでブレーキ未使用モードで使います。ベルトドライブ用のソフトスタート機能があるようですが、私のセットでは動作しません。双葉の送信機を使う場合のニュートラルのパルス幅の違いが影響しているのかもしれません。受信機側電流が3A確保できますので、圧電振動ジャイロの使用でも問題ないでしょう。

30ミリ角のアルミ材から画像の様なヒートシンクを製作しておきました。モーター外径が27.7ミリ(実測)ですので外径40ミリくらいの丸棒があればもっと良いのですが、今回は角材です。内径27.5ミリで仕上げ、割りを入れてはめ込んだだけの固定です。
カウルの方へ冷却穴を大きく開ける方がほんとは良いかもしれません。
純正のB−40用ヒートシンクが、非常に安価に入手できるのですが、いつでも入手できるとは限りませんので(むしろHacker直販の方が早いでしょう)こういう物を作らざるをえません。

その後
テストフライトで風に流されてしまい、あわや大破!というところをハードランディングで済みました。この時に64ピッチのカウンターギヤを破損したため、純正カウンターギヤに戻し、ピニオンは純正ピッチの16Tに戻しました。
これに付随し、ローターブレードをJRCの捻り下げ準対称に戻しました。MSの対称よりかなり抵抗のあるブレードですが、浮きは良く、上空の走りもそこそこあり急旋回での沈下も問題ありません。
ホバリングの回転は対称ブレードを17Tピニオン相当で回したときよりは少し落ちます。上空で速度が乗ってくると回転も伸びるようです。
背面での浮力を要求しないならこの方が効率が良いかもしれません。
JRC(アサミさん扱い)の準対称捻り下げ無しブレードあたりが、通常のフライトには良いかもしれません。
私の現在の設定では上空でもう一つ回し切れていない感じです(ブレードの効率で走っている感じ)。
MSやJRCの対称ブレードで17tピニオンを使えば、けっこう上空も良さそうです。
対称ブレードで動演技の舵を優先するか、準対称捻り下げでオートロと滞空時間を取るか、これも選択肢でしょう。

追記1
同様のパワーユニットでボイジャーEもテストしています。従来コミュテーターの荒れを心配しEPコンセプトは7セル仕様でテストしていたのですが、ブラシレスの特性で少ないセル数(電圧)に大きなピニオン(大きな負荷)を回し一定の回転を得るには大きめの電流値が必要になります。逆にセル数を増やし(電圧を上げる)回転数を上げることで小さいピニオン(小さな負荷)で回してやる方が電流値も抑えられ、モーターの発熱が抑えられる事があります。
EPコンセプトでも17tもしくは18tピニオンが7セル仕様では必要となりますが、8セル仕様にすれば17tか16tピニオンで必要な回転数が得られ、モーターの効率も上がります。
私の機体は、ボディマウントがバッテリーストッパーとなり、8セルでは重心位置が変わってしまうのですが、新規ならば8セルで飛ばされる方が良いかもしれません。

シュルツのブラシレス用コントローラーはコントロニクなどと比べ早めの進角設定だと言われていますが、Future 45 be SHEPA では進角調整も可能となっています。
価格は大差ありませんので、こちらの方がセッティングの幅が広いと思います。

レーナーから取り付けピッチがマブチの540と同じ普及版のブラシレスモーターが出ています。
どのクラスがどの程度の出力なのかまだ不明ですが、長時間フライトや長期間同じコンディションで手間無く飛ばしたいという場合には良いかもしれません。

追記2
8セルでのテストを始めました。完全にモジュールの合うピニオンが結局純正の16枚しかなく、回転数を稼ぐためにはセル数の増加という手段を選びました。
バッテリーストッパーがありますので重心位置の移動が気になっていたのですが、ほぼ中央にマウントするため影響はありませんでした。
当初Z−12ヘッドにJRCブレードでのテストをしていたのですが、ホバリング時には8セル化で回転が上がったためダンパーに起因する振動は消えました。滞空時間も7分を超えていたのですが、アイドルアップでの速度の乗りが今ひとつ悪く(それでも従来より遙かに走ってます)より抵抗の少なそうな京商製FRPブレードでテストしています。
交換後、上空での旋回時の回転の落ちも少なく、気持ちよく走ってくれるようになりました。ただZ−12ヘッドの純正ダンパーでは柔らかすぎ、大きな舵を打った時の反応が悪く、たまたま見つけた京商製の茶色のハードダンパー(キャリバー30用か?)を薄く切り、5ミリスピンドル仕様に合わせ真鍮パイプでブッシュを作りました。
ホバリングでは振動が少し出ていますが、操舵のレスポンスはかなり向上したようです。
追って上空テストをしてみようと思います。

HackerからC40シリーズが出て、メーカーでもEPコンセプトでの使用をデータとしてあげています。Bシリーズより全般にKv値が高く、ほぼ540クラスと同等のピニオンで対応できるようです。こちらで7セルをテストしてみるのも良いかもしれません。

従来、飛行後にモーターを指で触って温度をチェックしていたのですが、赤外線式の温度計を入手しテストしたところ、指先でかなり熱くても実際は40度ちょっとの様でした。もう少し負荷をかけても大丈夫なのかもしれません。追ってテストを進めます。

ピニオンギヤ、特殊なモジュールのため互換性のあるものの入手がかなり難しい様です。単品製作を請け負ってくれる業者もありますが、かなり高価なようです。
武下さんにサンプルを作っていただいた64ピッチスパーを使う方法に換える方が良いと思うのですが、ヘリでは歯欠けのトラブルもたまにあり(飛行機では問題ありません)破損時に作り直す事は少し面倒ではあります。(消耗品はそのまま使える方が好きです)
奈良の杉井さんがビス止め交換式のハブを作られていましたがこれがベストでしょう。

2002/05/15



モーターの購入、セッティングなどで、奈良の白石さん愛媛の清水さん池内さん その他大勢の方にお世話になりました。
ありがとうございました。


特記
ベルトドライブ仕様でのソフトスタート設定、双葉の送信機ではスティックがニュートラルでも他メーカーとパルス幅が違いますのでアンプは認識しません。
私は送信機(T9Z)左端前面スイッチ(本来は静演技用アイドル上げモードの設定ですが・・)のモードでスロットルカーブをスティック中立付近でアンプがニュートラルと認識する程度の位置(40〜45%程度)をフラットにしてごまかして使っています。
GY401と併用しますと、この設定中にヨー軸慣性認識が出来ませんので、アンプの起動後にホバリングモードに戻し、再度ジャイロの中立設定をしています。


2001/12/09

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