工房しろくま


小型電動飛行機の部屋



セスナスカイレーン (ユニオンゴム動力改装)

モーター:キーエンス ギヤダウンユニットも同様
プロペラ:K&S電動用
バッテリー:120mah6セル (キーエンス)
受信機:GWS Pico 4ch FM
サーボ:GWS PIco-std *2
ESC:Shurze Slim 10be


以前くらふとるうむからユニオンのゴム動力機のコンバートキットが出ていましたが、バッテリー以外は基本的に同じ仕様です。
今ではユニオンから純正の電動RC仕様が出ているのですが、手持ちのパーツでも組めます。

機体内部
純正脚?の取り付けの出っ張りへバッテリーのマウントプレートをエポキシで接着しマジックテープでバッテリーを固定します。
サーボは律儀に1.5ミリベニヤでマウントを作りました。長い目で見ればこの方が良いです。
リンケージはK&Sの小型電動機用カーボンロッドを使用。サーボマウントは胴体の貼り合わせの前に作業しておいた方が楽です。
バッテリーとESCとモーターの間は双葉のデジタル用の大容量延長コードを使い接続しています。(ここだけ高価)
主翼の固定はこのように前側をダウエル後ろ側を3ミリビス(六角ボルトを手で締める)様にしましたが、竹串を使ってゴム止めにする方法も簡単で墜落に強くなりますのでよい方法だと思います。

主脚は1ミリジュラ板から製作、胴体内部の底にベニヤをマウントプレートとして接着し、胴体と脚の間へ薄い塩ビ板をはさんでネジ止め。ノーズギヤは1.5ミリのステンレス線を2回ほど途中で巻きアブソーバーとし、1.5ミリの航空ベニヤを防火壁に貼った所へネジ止めします。タイヤはテトラのジュラホイールをおごります。(見た目・・)
このクラス、草地で飛ばす場合は脚がない方が壊れにくいのですが、雰囲気は出ます。


モーターはカウルへ1.5ミリベニヤでマウントを作り両面テープで固定します。あらかじめサイドスラストを少し付けておいた方が良いでしょう。私はギヤダウンユニットの底面へ1ミリの塩ビ板を貼りスラストラインを補正しました。
カウルの接続面に対して垂直に固定したくらいで、丁度良いダウンスラストになるようです。
このあたりは両面テープなので後に修正できます。
カウルと胴体はステッカーの貼ってある辺りをセロテープで貼ります。剥がれるほどの推力はありません。
当初キーエンスユニット純正のシャフトで飛ばしていたのですが、突っ込んだ際に簡単に曲がったため、くらふとるうむさんの言うとおり2ミリのカーボンシャフトを耐水ペーパーで径を調整しながら付け替えました。

主翼の上下はQRPのヒンジテープをメインスパーがある辺りを中心にたくさん貼り、外皮の応力に対応させます。
上面と中央部もしっかり貼っておきます。


水平尾翼・垂直尾翼はこのままでは剛性が足りませんので、市販のスチレンペーパーを発泡スチロール用接着剤で貼り合わせ、板にはさんで寝かせておきます。舵面のカットラインはすじ彫りのままでよいです。カウンター部分を律儀に再現しましたが、真っ直ぐカットした方が作りやすいでしょう。垂直尾翼の裏側は、それとなく爪楊枝の先などですじ彫りを入れておくと見た目が良いです。
ロッドの先に1ミリ位のピアノ線を木綿糸で縛り瞬間接着剤で固定します。
ホーンは1ミリベニヤからの切り出し、ロッドの抜け止めにベニヤの小片を小さめの穴で押し込み、瞬間1滴で固定します。
このあたりは20数年前に02クラスの飛行機を作った頃と比べ竹ひごがカーボンロッドになった位で同じ手法です。
ヒンジはエレベーターはヒンジテープ(QRP方式)ラダーはシートヒンジを細く切り、エポキシで接着します。



フライト
欲張った脚の割に、ユニオンやくらふとるうむの機体と重量は変わりませんでした。電動とはいえパワーは十分な事は分かっているのですが、テストで少々難儀しました。
1回目 少し強めの風を強行してしまい、横を向いてあおられ中破。
2回目 上昇中の旋回で失速 小破。
3回目 追い風の旋回であおられ 中破。
いずれも帰宅後10分で修理完了ではありました。

対策
ゴム動力仕様として、主翼の迎角が大きすぎるため、後縁側へ1.5ミリの下駄をかませる。
重心位置を純正指定位置より気持ち前にする(バッテリーを少し前に出す)
それでもややダウントリムにあらかじめしておく。(少し機首下げにする)

4回目 嘘のように安定したフライト。「もうあきらめようか・・」とも思っていたのですが、水平飛行ならば60%出力でも十分。
マイクロペッパー2よりもゆっくりと飛びおとなしく正確な舵が入ります。着陸で少し暴れ気味ですが、上だけなら入門機としても十分通用する安定。
結局5分以上飛んでいました。 やっと 成功。
ループはできるかもしれませんが、軽快なギヤ音をまきながらしっとりとした飛び方をします。実機をみているような感覚の速度。
ソフトボールの内野で飛べる位です。


何度も落ちましたが、いずれもテープの貼り直しやエポキシで貼るだけで簡単に修理できます。
大きめのスローフライヤーに比べ飛行は非常に剛性を感じる安定感があります。
主翼支柱が欲しくなる位に妙な実感もあり、思いの外楽しい機体でした。

また作るのであれば、スケール感無視で主翼ゴム止めも良いですし、セスナのRGだと言い張って脚を付けないのも良いでしょう。
軽量ですので大破は無いと思います。
GWSの50XCモーターにしてみるのも面白いと思います。

ユニオンの他機種(ライアン・プスモス)と比べ、セスナだけが上下貼り合わせの主翼を持っています。飛行性能に差は無いと思いますが、このクラスの翼長ならば、250クラスのスクーターのトランクでも入ります。
非常に小さい子供の興味をひきやすいので、子供がわんさか寄ってくる危険性?はありますが、小型のパークフライヤーとしては飛ばしやすい方でしょう。
縦安定がとれれば、ふわふわ飛ぶ機体より風には強いと思います。


2002/03/14


追加  Dok さんのセスナ作例

2002/06/10




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