工房しろくま
小型電動飛行機の部屋
小型高翼パークお遊び機 ぷ〜 (オリジナル)
(1型)ラダー仕様
(2型)
モーター:CD−ROM 0.32*24ターン スター結線
コントローラー:Hacker-Jeti Master 08-3p
プロペラ:GWS5030
バッテリー:E-Tec LiPo 700mah 2cell 7.4v
受信機:GWS PICO 4CH
サーボ:GWS PICO-BB *2 (2型はPICO-STD *1 追加)
重量:153グラム (2型で171グラム)
知人に使ってもらうのにCD−ROMモーターの部品をまとめて作った残りのパーツでモーターが一つ出来ました。(精度が悪かったやつ・・要するにあまり)ラトルスネイク零戦でパワーは十分だというのはわかっていましたので、もう少し消費電流の少ないおとなしいゆったり楽しめる機体をコンセプトに製作致しました。
小さい頃からずっと作りたかった02カブ号がイメージにあったのですが、胴体のラインが全然違うし翼端もすっぱり落としてしまいました。(まぁいいか)黄色のフィルムを貼ると尾翼の丸いQB10Hにも見えますが・・ まぁ いいかです。
製作日数 3日
WingPROでクラークYを選び(ただのフラットボトムではないところがこだわり)翼コードを高校の頃に山ほど作った02クラス機にならい120ミリに設定。翼長600ミリの予定でしたが、リブが足らず500ミリで決定。尾翼の面積や主翼迎角エンジンスラストは・・・ 現物合わせです。
COXのPeeWee02で250グラム前後を目安に一個30グラムのサーボ(三和のミニプロポの)(双葉で24グラムがありましたが当時の私は三和党)と250mahのニッカドと大きな基板の受信機で作っていたのはもう24年くらいまえの事です。
パークフライヤーで、消費電流抑えてゆったり飛ぶ機体にしよう! でもスクーターのトランクには入るサイズがいいかな、シンプルにラダー機がいいな、でも風が多少強くてもいいように運動性は良い方がいいかな・・・と
非常に非常に中途半端なコンセプトで作っていきます。エルロン付けようかどうしようかと迷ってラダー機にしては少ない上半角、スナップロール入れやすいように大きめの垂直尾翼とラダーです。
当初25ターンでモーターを巻いていたのですが、テレビ見ながら巻いたせいかテストで回らず、事務室でパソコンつつきながらせっせと巻いた24ターンです。(何故25回にしなかったのか・・・ それは謎です)
これでGWSの6030ペラを回すと3.5Aちょっと切る位の電流値で、脚無し状態だと上に向けておけばトルクロール1回くらいはしてました。
が・・ そこまでは必要ありませんので、急遽5030ペラに交換です。
もっと真面目に軽量に作ればホバリングは不可能では無い気がします。
700の2セルのリチウムポリマーで5030ペラを2.5Aで9500回転くらい回しています。
サーボは外国の専門誌のグライダーでよく見るサーボ斜め搭載をしてしまいました。ラダー・エレベーターともPEラインでのリンケージを考えていましたがエレベーターホーンが干渉しやすいため、エレベーターのみ2ミリカーボンロッドの両端に0.8ミリピアノ線を(先をちょっと曲げて)木綿糸で縛って瞬間で固めます。
ヒンジは例によって群馬の木村さんのHPで紹介されているインクジェット用OHPシートを使い、ちょっとだけペーパーで表面を荒らしておきます。
胴体側板は1.5ミリバルサでしたが、堅めの材料でちょっと重くなってます。胴体上下は1ミリバルサ。
リブは1.5ミリ、メインスパーは3*3角バルサ、前縁は3*5バルサ後縁はプランク材突き合わせでプランクは1ミリバルサです。
主翼はちょっと強度過剰でしたので、もっと簡略化して良いでしょう。
胴体後部はサークルカッターでそれ風に肉抜きをしておきます。(あまり軽量化にはならないみたいですけど)
バッテリーは胴体下面に収納スペースを作り、裏側からベルクロで止めます。クリックであれだけ動いてもバッテリーの固定には問題無いのでこれで良いのです。
で・・ 完成。
フライト
舵角は「これくらいかな?」です。中立付近がちょっと鈍くなるように多少エキスポネンシャルは入れてやります。
家で充電し、河川敷でテスト。
機体が小さいのでちょっとした空き地で良いですし、FF機の様に風に流されてあらぬ方向まで飛んでしまう事もありません。
親子連れが飛ばしていたゴム動力機より小さいので、このへんのストレスはあまりありません。
5030ペラでテストしましたが、やや不安定な事とパワーがありすぎる事をのぞけば、非常に可愛らしく飛んで行きます。
水平飛行は50%出力以下。フルパワーだとちょっとパワフルなモーターグライダーの様にぐんぐん上がります。
ループは何回でもできます。(連続5回くらいしかしてませんけど)スナップロールは設計思想に反し、回りすぎ。アクロ機で早めの1回のつもりで打つと1回半ちょっと回ってしまいます。(ラダーは舵角多すぎた様です)
当初、脚ブレースが1ミリアルミ板でしたので、着陸の度に草に足を取られ曲がってしまいましたが、後日1ミリの17Sジュラ板で作り直しました。
尾ソリは0.8ピアノ線だけですが、いっちょまえに滑走離陸もできます。地面ではよたよたですが、一回浮けばあとはジェット戦闘機並です。
けっこう面白い機体です。風にも強いですし急旋回でも巻き込みはあまりありませんし失速特性も非常に穏やかです。
後日阿蘇の農道飛行場へ飛ばしに行くことがあり、KANAMEさんに「背面できるんじゃないですか」とそそのかされ、瞬間芸でループの頂点で維持したらそれほどダウンを打たなくてもできました。エルロンよりもロール軸の運動性の高いラダー?のおかげで瞬時に復帰します。
けっこう遊べます。
阿蘇のフライトで当日の気温が12度位でした。ちょっとパワーが落ちてる様な気もしましたが、リチウムポリマーの特性があるのかもしれません。
なかなか面白い機体に仕上がりました。翼をもうちょっと長く作ればもっとゆったりも飛びますし、パワーは十分過ぎるほどありますからいざというときの余裕も十分です。
このスパンのままエルロンを付けても面白いかもしれません。
高校の頃にチャレンジしたTeeDee01機が170グラムくらいでした。あれくらいのサイズの機体で電動でフルパワーから停止までプロペラがコントロールできて10分近く飛んで普通の脚を付けて153グラムです。
フィルムも軽くなってますし、竹串とピアノ線だったロッドもカーボンだPEラインだとなってます。糸ヒンジはOHPシートに進歩しましたし、当時最軽量だった京商のエクセルコートの白よりもたるまず耐久性があって軽いオラライトです。
時代の進歩ですね。
あのころに「こんなんできたらいいな」が叶う時代ですね。
このサイズですと作業でゴミもあまり出ませんし何故かバルサくずもキットを作るより少なくできます。定盤も日曜大工センターの小さな棚板でいいですし、まだまだいろいろ作れそうです。
2003/10/31
ぷー(2型)
阿蘇への運搬時に脚を壊してしまい、帰宅後に脚ブレースを1ミリジュラ板で作り直しました。
意外に運動性が良い(といいますかかなり敏感)ため、これはエルロンもあった方がいいかなと思い、エルロン付き主翼を作りました。
翼型はやはりクラークYですが、少しだけ薄翼に変えています。上反角も無くても良いかなとは思ったのですが、気持ちだけ加えてあります。
エルロンサーボは当初通常形式のエルロンホーンを作り(1.2ミリピアノ線を曲げ1.5ミリ航空ベニヤで受けを作りました)使う予定でしたがエルロンサーボとエレベーターサーボが胴体の中で干渉する事がわかり泣く泣く主翼上面に出しました。
GWSのピコサーボのケースの頭だけ出るように8ミリくらいの穴を開け、ケースの先だけ瞬間を少し付け固定してあります。首から下はすっぽりはまるケースをバルサで作って固定します。ケースの外に出る部分に黄色のマーカーペンで色を着けておけばそんなには目立ちません。
リンケージは1ミリ航空ベニヤのホーンを0.8ミリピアノ線でつなぎます。2分割しポリウレタン線(銅線や真鍮線の方が良いでしょう)で巻いておき、ニュートラルを出して半田付けします。変なロッドアジャスターを使うより確実です。
翼長は1型の500ミリから560ミリにちょっとだけ延長。
この主翼に変更し、重量は171グラムに増えました。
主翼は互換性がありますので、サーボの結線を変えて、機体のモデルメモリーを変えれば両方楽しめます。
テストフライト
充電している最中に余った蛍光ピンクでストライプを入れ、午後からテスト。風は穏やかで気温もそれほど低くはありません。
一応飛ばしに行く道中はバッテリーを胸ポケットに入れ保温しておきます。
ラダー仕様の時よりラダーの舵角はかなり減らしエキスポもマイナス(双葉の場合)へ多少入れてあります。エルロンの舵角は「こんなもんかな」です。
手投げで上げましたがどんどん左に行きます。ぐるぐる回しながらトリムを合わせて行きますが、重量増加の影響は皆無と言って良い状態でした。
高翼機ですのでそういう癖がちょっとだけ出ますがロールも適度なレートでできます。フラットボトム翼型ではなくクラークYにしておいたため背面でもそれほどのダウンは必要無くひょいひょいと背面旋回もこなします。
ラダー仕様で過激なスナップロールが・・という1号機設定でしたが、舵角を抑えたため少し普通になりました。
失速特性も穏やかですし、フルパワーでは相変わらずオーバーです。小さな機体ですがびしっと思ったラインに乗りますし、スピンからの抜けも変な癖はありません。50%パワー以下で飛ばせばそこそこ穏やかにも飛びます。
25−30の機体に52サーパスを載せた機体よりもう少しパワフル・・といった感じです。
お手軽パークアクロ機としては(いつアクロ機に・・・)けっこう遊べそうですね。
10の飛行機を練習していた頃、父が日の出のペガサス09を箱から出し、ほれほれとあれこれ演技を決めていた頃を思い出しました。
あれよりもはるかにパワフルですが、そういう機体です。
もう少しゆっくり飛ぶ(見た目が軽そうな模型飛行機風)デザインの機体で、もっと消費電流を抑えた機体というのも面白いかもしれません。
2003/11/18
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