工房しろくま


小型電動飛行機の部屋



タイガーモス10 (OK模型Vプロダクト)

モーター:QRP RS380赤ラベル仕様 > モデルモータースmini AC1215/20
ギヤダウン:QRP製ギヤダウンユニット 40:16 > 45:16に変更
プロペラ:グラウプナー スリムプロップ9*5
バッテリー:500mah10セル 1000mah ニッケル水素10セル
ESC:シュルツ スリム26be > 三和96442に変更 > JETI-18Aに変更
受信機:GWS NARO6ch > RCライン6chに変更 > シュルツ840に変更
サーボ:双葉3101*2 スリムラインマイクロ*2
重量 840グラム


OKから発売になった中国製Vプロダクトのタイガーモス10です。
メジャーな機体ですが、国内では10クラスのキットは今まで無かったように(たぶん)思います。
当初、26サーパスを載せるか電動化するか、普通に10を載せるか迷ったのですが、電動化に決定。
発表から入手まで随分時間がかかりましたが、やっと入手できました。


電動化に際して必要な加工はモーターマウントとバッテリーホルダーだけで済みます。
最初540クラスでの電動化を予定していたのですがカウリングのサイズがかなり小さく、QRPの400クラスユニットでぎりぎり収まる様です。
他に電動化された方は540ダイレクトで作られたようでそういう方法もあります。

(今はダイレクトドライブで使える小型のブラシレスモーターもいろいろありますので、これも面白いかもしれません 2003/02)

バッテリーの搭載は、10セルのストレートパックを2ミリのベニヤのトレーに納めます。画像の位置で10セル仕様でほぼ重心は合いました。
トレーの底とバッテリーはマジックテープ止め、極端にマイナスGがかかる機体ではないので、これで十分でしょう。
墜落時にはトレーの先端をバッテリーが突き破って壊れるつもりの構造。

メカルームはこのように座席部分が外れます。バッテリーはここから出し入れできます。
座席はタッピングビスで固定するようになっていますが、電動では頻繁に開け閉めになりますので、2ミリビスにオイルを塗って、ナットを裏側からあて瞬間で固めておきました。

製作時、主翼の支柱の台座をネジ止めするようになっています。ネジの下穴は正確に空いているのですが、この穴を2ミリか1.8ミリのドリルで通して置いてやるとネジ止めで無理な力がかからないと思います。
ネジをアルミ製に変えたり、台座を接着で仕上げれば多少の軽量化にはなると思います。

主翼支柱のリング止めの部分は、私はテトラの2ミリ用のホイルストッパーを使って固定しました。


知人に大分の別府での飛行会へ誘っていただき、出発の直前まで作業をして深夜のフェリーに乗りました。
スピンナーナットの製作も間に合わず、ステッカーも貼っていない状態。

ぼーっとしたまま別府に到着し、小雨の中を初テスト。
モーターのパワーを当初心配し、これで不足なら480クラスかブラシレスかなと思っていましたが、パワー不足は全く感じません。
ただエレベーターが極端に狂っており、エルロンも異様に取られます。内心「あぁ・・失敗したかな・・」と思っていたのですが何とか帰還。
エレベーターはニュートラル位置のチェック間違いでした。とりあえず飛ぶことはわかったので一安心。しかしゆったりとは行きません。

2フライト目、もしやと思いエルロンのトリムを少し戻し、ラダートリムで修正してみます。あら不思議・・ 機体はどんどん素直になっていきます。
主翼の捻れではなく、大径ペラをギヤダウンで回すため、サイドスラストを気持ち増やしていたのですが、これが足らなかった様です。
ラダーでの修正で、低速と高速で極端に癖が出るわけでもなく、とりあえす調整が取れました。

エルロンはあまり敏感ではありません。ラダー主体の旋回でバンクの補正をエルロンでするほうが動きはスムーズです。
パワーには問題なく、約5分程度のフライトは可能。ループは実機らしい?形、ロールは実機のセオリーに従い機首下げで速度を上げておいて機首上げから入ると穏やかに回ります。問題ないロールレートです。


熊本の中村さん(KANAMEさん)にビデオ撮影して頂いた画像 (ご無理お願いしました。有り難うございます)

機体サイズのため、どっしりとした感じではありませんが、優雅に飛んでくれました。
排気音が欲しいなというのは贅沢でしょうか。

幼い私に初めてバルサを削って黄色い複葉機を作ってくれた父が生まれた地 「別府」
その別府で黄色いタイガーモスの初フライトでした。



ちょっと手を加えるなら、標準のフィルムをはがしオラカバで貼り直したり、胴体後部の肉抜きをしたり、尾翼をバルサで組んでやるというのも、面白いかもしれません。
速度の出にくい機体をけっこう引っ張るQRPユニット+RS380の実力を再発見。


2002/05/26


QRPギヤダウンユニット、スパーギヤ変更

純正で使われている40枚スパーと同じ規格の平ギヤがRSオンラインというオンラインパーツショップで購入できました。
小原歯車の0.5モジュール45tです。QRP純正もこのメーカーの物に2ミリのビス穴を加工したものなので互換性は問題ありません。
当初、ギヤダウンユニットのプレートから作り直そうと考えていたのですが、多少の加工で45tギヤが使える様です。

加工箇所
45tギヤを購入し、1.8ミリの貫通穴を開け、一方だけ2ミリに拡大しておく。
ユニット上部のスペーサーをギヤに接触しないように加工。(旋盤で落としましたが、ギヤと接する面だけヤスリで落とせば良いでしょう)
モーター取り付け穴を縁を1ミリ残すか残さないかという所まで長穴に加工する。
以上

通常の使用でRS380赤ラベルを使うには10セルで40枚ギヤを使えば適正な使い方ができるのですが、タイガーモスの様に抵抗の大きな機体で大径ペラを回したい場合には40:16を45:16に変更するのも良いでしょう。
実は40枚ギヤを使ってグラウプナーの9*5を回していたのですが、回しきっていなかったようで、飛びも不安定でした。8*4に変更してからはやや向上しましたが、この機体にはペラが小さく感じます。
45枚ギヤでのフライトは、今までのよたよたした感じが一切無くなり、エルロンだけで正常に旋回するようになりました。最高速度よりも推力を重視した設定の方が良いのでしょう。消費電流も下がった様で、4分程度のフライトでほぼバッテリーが空になっていたのが、100mah近く残せる様になりました。

スケール機に使うなら、ギヤの確保が出来ればこの組み合わせも良いかもしれません。

2002/10/17


モーターコントローラー変更
初飛行からシュルツのslim26beを使っていたのですがこのアンプにはスイッチがありません。スイッチの必要性については色々な考え方があるのですが、タイガーモスの場合バッテリーを搭載し操縦席をカバーとしてネジ止めします。このため飛行待ちなどでスイッチ無しではちょっと不便です。(回収時にもピット?に帰らないと電源が切れません)
そのため、コントローラーから受信機へのケーブルのマイナス側をカットするスイッチを作ってみたりしたのですが、誤動作があったりコントローラーが無反応になったりして使えなくなりました。

現在はこの20Aクラスのアンプもいろいろあるのですが、RCライン系の物をつかうのも芸がなく、400クラスブラシレスに載せ替えてもいいのですが、このサイズの機体が普通のRS380で飛ぶという事にもおもしろさがあり、以前三和の中国地区サービスに居た方と「前にチャンプMA−3散々直してもらいましたよねぇ」と昔話をしていた折、こんなんがありますよと三和の新しい20Aのコントローラーを勧められました。
大きさはRCラインの物とほぼ同じサイズです。小型軽量。スイッチは三和のコントローラーに良くある小さなスイッチが付いていたのですが、機体側に双葉の穴があいていますのでスイッチ部は双葉の物に交換。
ハイポイントチェッカーも内蔵で、なかなか具合良い様です。
*説明書を良く読むと、このコントローラーは7〜8セル仕様の様です。10セルで使用されてトラブルが起きても私は保証致しません。
後日のテストで動作不良を起こしていました。10セルで使うことは良くない様です。

受信機はGWSのNARO6chからRCラインの6chへと72メガの物を使っていたのですが、最近になってシュルツのアルファ840に交換しました。

OKから8セル仕様の電動版も出るようですね。エンジンで組まれた機体を見ても重量でそれほど軽量な様でもないですし、油汚れを考えると電動の方が良いかもしれません。

2003/02/15

HECELLテスト

テストフライトの感触は、私の感じではニッカドパックとパワーの面で極端な違いは無いように思われました。(但し、現在の機体の設定が割と省電力?仕様のため、もっと大電流を要求する機体では変わってくると思います)
ランタイムの予測がつかなかったのですが、電流値は1000maちょっと入っているようでした。少し風が強い中での6分のフライトで帰還。300mah以上の残りがありました。
目安でしかないのですが、途中でのパワーのたれもあまりなく、この機体には飛行時間延長の面でなかなか良い感じでした。
減速比の低い設定で高回転ペラを使う場合にはデメリットも出てくるかもしれません。

セルは半田の直付けです。
100Wのこてにエアクラフトさんから入手したハンマーヘッドを使いました。あらかじめセルの両端に半田メッキをしておき、樹脂アングルに輪ゴムで一方のセルを止めておき、両側を短時間加熱し合わせます。
両端のカバーとシュリンクチューブはエアクラフトさんで扱っている物です。

シュルツの受信機アルファ840は非常に安定していました。アンテナが1mほどあり、ちょっと長いのですが使用状況に応じて切断して使うこともできるようです。
40メガを使う場合、6chクラスの受信機が必要という場合には良い選択かもしれません。

長野の才川さんに8インチの木製ペラを送って頂きました。ちょっと勿体ない程美しいのですが、そろそろテストしてみようと思います。
中国製だとの事です。

2003/02/16



モーター変更
久しぶりに飛ばしに行くと、バッテリーをつないで起動操作をしてもコントローラーが無反応。三和の8セル用で10セル使うのはやはりだめだった様です。
このままRS380を使っても良かったのですが、普通のRS380で十分飛ぶこともわかりましたし、メンテナンスの手間を考慮し、手持ちのモデルモータースmini AC1215/20に変更しました。コントローラーは随分前に入手しておいたJETIの18Aクラスブラシレス用です。このコントローラーは現在はHACKER JETIブランドでも同じクラスが発売されており、こちらの方が中速の制御が良いとかパワーが出るとか違いはけっこうあるようなのですが、穏やかに飛ぶ機体ですので、問題は無いと思います。

電流値測定
モーター:モデルモータース miniAC1215/20
コントローラー:JETI 18A
バッテリー:HECELL1100mah 10セル
減速比:16:45
ペラ:グラウプナー スリムプロップ 9*5

この組み合わせで、地上静止状態での最大出力で11.5A程度でした。(回転数は未計測) 十分回しきっています。
長野の才川さんに教えていただき、50プロダクトの400用インラインギヤユニットに使う12tピニオンが使える事がわかり入手しています。
これなら10インチを回す仕様も可能になります。

さらに、才川さんに頂いた(感謝です)木製ペラも静止でテストしてみました。8-8.5インチ程度でけっこう強めのピッチが付いています。タイガーモスにはなかなか雰囲気の良いペラです。
これも同じ組み合わせで11.5Aでした。消費電流だけで言えば、9*5と同等の推力があるようです.
テストフライトでは非常に良い引きで巡航であれば50%パワーで軽快に飛び回りました。ピッチが強いためサイドスラストをやや増やしておいたのですが目立った癖もなく、好印象でした。ラッカー仕上げしても良いですね。中国製のプロペラだとの事です。
フライト後、暑い晴天という事もありましたが、モーターの発熱がやや多めの様でした。もう少し減速比を上げて消費電流を落としてやるのも良いかもしれません。
これなら8セルでも何も問題無いですね。

長野の才川さんに感謝であります。

2003/05/05





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