工房しろくま


グライダーの部屋



RADINA DX

受信機:双葉 R-146ip
サーボ:OK 1809*2 双葉S-3103*2
電源:950mahNi-Mh 4.8V


1.6mクラスのグラスシャーレスロープ機です。
ちょっと前までこんなの手に負えないと思っていたのですが、スロープで教えてくれている知人から勧められてこのジャンルに手を出してしまいました。
20年くらい前に京商の発泡翼の無動力グライダーは飛ばした事がありますが、マイクロ機でもハンドランチでもない純粋なスロープ機というのは初めてです。

だいじょうぶなんじゃろか・・・ というのが最初の正直な気持ちでした。

スロープで飛ばすようになり、コリブリが意外に良く浮き(定評ありますが)遊んでいたのですが、同一条件でモーター付きミニエリプスを飛ばすと同じようには浮いてくれません。動力があっても(保険は在った方がいいんですが)風が無ければ飛びません。地元のスロープでリフトオフXXSを強烈な下降気流に入れてしまい山へ奉納させていただいた事もあり、純スロープ機へ取り組みました。

入手は宝塚のMS-Beeさんに丁度在庫がありました。手元に来たのは白いバージョンでした。


製作は加納さんのHPに紹介されている工法を大変に参考にさせていただきました。
このクラスのシャーレ機ですので、大半がメカ積み作業です。尾翼も今のDXはバルサシャーレの一体型Vテールでビス止めですので取り付けの補強も問題無いようです。

サーボベッドは1ミリ航空ベニヤへ薄手のカーボンクロスへ低粘度エポキシを染みこませたものを貼ってあります。花屋さんのラッピングフィルムで押さえて置いておくと鏡面で仕上がり簡単に剥離できます。
バラストは釣り用の細長い鉛を考えていましたが、径15ミリの真鍮丸棒を25ミリに加工したものを使います。これに合わせてバラストチューブを安売りのグラス釣り竿から作りました。(私は釣り竿がこんなに安くなってるのは知りませんでした)
バラストのスペーサーはジュラコンで製作しています。
いろいろな人の作例を見てもバラストチューブの構造はわかるのですが、肝心の最後の一個を入れた後の固定が????でした。
(後で知人に聞いたらEPPを詰める!と教えてくれました。ネジ式で回してのばして固定する方法もあります)
聞くは一時の恥・・・
で・・ 悩んだあげくにマジックテープのバンドで押さえる無難な方法にしました。
フックはバンジーランチ用に(これも加納さんの作例にならいました)前気味に付けています。480クラスダクト機のバンジーが5キロ程度のテンションかけられますので、これをそのまま使おうという魂胆です。1.5Mクラスのバンジー専用機の様なテンションだとちょっと心配でもあります。

機首のバラストは尾翼が一体型となって重量が増えているためもあり、70グラム程度必要でした。
細かくした鉛をエポキシで埋める方法を思っていましたが、RC技術の記事か何かで水連洞人さんかどなたかの方法にあったアルミ箔をぎゅうぎゅう詰め込んで雄型を作り油粘土へ突っ込んで鋳型を作る方法をやってみました。アルミ箔はけっこうでこぼこになりますが、鋳型の内側を指先でなだらかにすればなんとなく形になります。
ほぼバランスの取れる量の鉛を溶かして流し、固まったらスーパーXを塗って機首に押し込めば丁度収まります。

受信機用バッテリーは知人の薦めで単4型のニッケル水素バッテリーを4本組みで作りました。秋月電子でGP製の950mahが入手できますし、家電屋さんで売られている三洋製の物はもう少し容量があるようです。
念のためバッテリーモニターは付けています。

アンテナは胴体がカーボン補強されているため、機体の外側へ出しテープで固定しています。

主翼固定は本来4ミリの皿ビスを使うようになっている様ですが、私は3ミリの爪付きナットを胴体に付け、主翼側はアルミ丸棒から台座を作り固定しています。




機体カバーは家内に作ってもらう予定でしたが、何かと忙しく教えてもらいながら自分でミシンかけました。縁取りテープの加工以外はなんとかなります。


調整フライト
重心位置も加納さんのデータに従います。エルロンにはOKの1809を使いましたが、今回はスポイラー動作でしっかりストローク取れるようにしました。
いつもの河川敷で軽く手投げでのテストから始めましたが、意外に良く伸びていきます。何度かテストをしましたが、機体の捻れもなくトリムはほぼ合っていました。

後日阿蘇観光牧場での飛行会があり、バンジーでの発航をしてみました。いつものダクト用の7Mゴムで5キロ程度のテンションをかけますが、何も問題なく30M程度上がっていきます。(この程度はバンジーとは言わないのですけど・・・私には十分)滞空モードでけっこうサーマルも拾ってくれるようです。ラディナDLGが高速になったような感じで舵も良く効き良い感じです。

風が良くなってからスロープで調整フライトにのぞみましたが、風速3−4mで浮きは全く問題ありません。モーター付きであれだけ苦労していたのが嘘のように良く浮きます。ダイブさせても変な癖は無く重心位置も問題無い様でした。
エアブレーキは両エルロン上げで少しダウンが入るようにミキシングしていましたが、この機体は45度以上上げられるためフルブレーキではアップに入れる必要があるようでした。エルロン上げだけですが制動能力は大変に良く、キュオーンという音と共に減速降下してくれます。(ここまでは必要無いのかも)
運動性も問題なく、風速が5−6Mに上がってからはバラストを2個足しましたが速度も少し上がった様です。
ダイブモードでの速度の伸びの良さ、滞空モードでの浮きの良さはかなり満足できます。
動力用バッテリーを抱いてない事、ペラの抵抗が無く胴体が細い事は大きな影響の様です。
 ラダーとエレベーターを左手、右手でカメラ・・・
一安心

まだまだこまかい煮詰めが必要ですが、来シーズンは相当に楽しめそうです。

2005/10/30









Koubou Sirokuma