工房しろくま
小型電動機の部屋
ヒロボー 雷電25
4サイクル30推奨低翼単発機
モーター:Hacker B40-12L (2500kv )
ギヤ: 100:35
ペラ: APC 11*6
コントローラー:Jeti ADVANCE 40-3P OPTO + Waypoint S-Bec
バッテリー:サンダーパワー2100mah Li-Po 3セル*2p
受信機:双葉 R149DP PCM 9ch
サーボ:Waipoint W-150 MG *3 OK小型引き込み脚サーボ
全備重量:1550グラム
ヒロボーから発売になった4サイクル30用セミスケールARFキットです。 例によって大好きなFS30Sを載せようかとも思いましたが(フライベビーと同じ台詞)胴体を手に持ったところ、非常に軽量に仕上がっており、これは電動で飛ぶのじゃないかな?という事で考えていましたが、在庫が少なくしばらくたってから入手しました。その間にダイレクトドライブで電動化された話も聞いたのですが、ジャンピングジャックで使っていたサンダーパワーの2100mahセルがけっこう安定しており、フライベビーで当初8セルの20A程度だったケースから、2並列なら大丈夫じゃないかという事で製作開始です。
(そりゃまぁ 山ほどサンダーパワーを積めばたいていは飛ぶのではありますが、何個も充電するのは面倒です)
モーターは行きつけの模型店に長い長い長い間在った(不良在庫か・・)Hacker B40-12Lです。もう少しKv値高い方が楽なんじゃないかなと思いましたが、ギヤダウンで合わせていけば12L使えるんじゃない?でこれです。
現在のようにエアクラフトさんなどからいろいろモーターが入手できる以前に、別なところからサンプルでお店に入って来たモーターです。
600クラス電動ヘリにはKv値低いし、飛行機でダイレクトなら・・ですが、現在は同クラスにチェコ製の安価なモーターがたくさんあります。
12セル以上の機体にはかなり良いのではと思いますが、そういう機体は地方では滅多になく、お店で眠っておりました。
ギヤダウンユニット(という程のものではないですが)はフライベビーの物と同じ物です。例によってJwCADで作ってシールに印刷してジュラ板に貼ってそのまま穴空けて切って・・です。フライベビーでは2ミリジュラ板を使いましたが、今回は1.5ミリ。シャフトも6ミリでしたが今回はシャトルの旧型スピンドルシャフトの5ミリです。フロント側のプレートには軽量化?の穴が空いてますが、これで強度は何も問題ありませんでした。
クロスメンバー・スパーギヤホルダー・プロペラアダプターはちょっと堅めのアルミ材からの削りだしですが、K&Sの紫クロスメンバーや電動カー用のスパーギヤホルダー(この方が遙かに高精度)や市販の5ミリシャフト用のプロペラアダプターを使えば、ハンドドリルと糸鋸で作れます。
ベアリングは内径5ミリで外径11-12ミリのフランジ付きベアリングをプロペラリーマーでわずかにテーパーを付けた穴に圧入し瞬間で接着しています。
フライベビーでは元のエンジン用ビームマウントにユニットを取り付けましたが、今回はスペーサーをかませて防火壁にそのまま共締めしています。
これだけでエンジン機のマウントが不要になります。
これならOKのカサブランカとかもいけますね。エンジン機の様な振動はありませんので、これで何も問題ありません。
コントローラーはカウルの中に入れてピアノ線で押さえています。多少は風通しの良い場所です。今回はOPTOタイプのコントローラーを使いましたが、コントローラーのバッテリー側へ角倉さん方式のカットオフコネクターを排気管の横へ追加しています。
受信機用電源はWaypointのS-Becを使っています。
OKのABスピンナーを使う場合、このクラスならプロペラアダプターにノックピンを打って(2ミリビスですが)バックプレートの空転を防止してやると安心です。
胴体内部は元々電動機のコンバージョンも考えて合ったのでは?という位バッテリーホルダーの様なものがありますので、ここにベルクロと伸縮性ベルクロを使ってバッテリーを止めます。重心はこのままで適正位置になりました。
エンジン機の方が軽い・・は逆転しているかもしれません。ちなみに120CCタンクを満タンにすると飛行重量は120グラム近く重くなります。
スケール機ですので、受信機スイッチは一応内装。ピアノ線の先端に中粘度瞬間を水滴状に垂らし、硬化促進剤拭いてノブの完成。
パイロットは軽量紙ねんどで作りましたが、顔色の悪い水野晴郎か堀内孝雄か・・ になりました。ちょっと操縦者大きすぎました。
キャノピーの窓枠は実機の写真と比べると悲しくなりますので・・・ まぁこんなもんです。50の方が格好良いですね。
間抜けな私はキャノピーの接着にスーパーX2を使いましたが、瞬間で仕上げた方が絶対に良いです。
ラダーとエレベーターのホーンは1.5ミリベニヤで切り出し両面にマイクログラスを瞬間で貼って塗装しています。ラダーホーンは一応日本海軍機色(三菱系)で塗っていますが・・・ この機体ARFなんですけど色が微妙に違ってます。 まぁ・・ ポン載せARFだし・・ いいかな。
ただし!つや消しクリア仕上げとなっていますが、このクリア下地のフィルムとほとんどひっついていませんので要注意です。私は電動機で作りましたので、外はプラカラー塗って済みますがエンジン機で作る場合にはちょっと面倒かもしれません。
クリアは自分で吹いてね・・ の方が作りやすいかもしれません。実機はそんなにくすんだ色でもないので・・・。
4サイクルだとノーズヘビーになるようなので胴体後部には点検ハッチが付いています。ちょうどここにバルサを巻いたパイプを付けると負圧排気ダクトができます。ちょっと不細工ですが・・ 上がればわかりません。
エレベーターは左右別個のリンケージになっていましたが、私は安易に2ミリピアノ線をコの字に曲げて連結しました。
引き込み脚はOKのスープラリトラクト30も使える様です。主翼下面より引き込み脚ユニットがちょっとはみ出ます。気になる人は最初から加工したほうが良いでしょう。タイヤカップもちょっと小さめですので、バルサで作り直した方が引っかからないかもしれません。
脚のピアノ線は引き込んだ状態で主翼下面よりちょっと出ますので、ハーフカバーは付けませんでした。
もう一回作るなら、この辺はいろいろやってみたいです。
体力測定(電圧は正確なデータがまだありません)
2100mahのリチウムポリマー3セルで、1パックあたり15Aまでを目安として2パック並列で30A以下に収まればという事で組み合わせてみました。
モーター:Hacker B40-12L
バッテリー:サンダーパワー2100mahリチウムポリマー3セル 2パック並列
コントローラー:Jeti ADVANCE 40-3p OPTO (ノーマル進角設定)
プロペラ:APC 11*6
スパーギヤ:64ピッチ 100T
という設定で
32T〜33Tピニオンでは ピーク21A程度まで 7600rpm前後 (静止時測定)
35Tピニオンで 22〜23A程度 7800rpm前後
という結果でした。30Aにはだいぶ余裕があります。35Tピニオンでハードタイミング設定では8000rpm前後まで行きましたが、Hackerのモーターでは推奨していないという事でしたが特に問題は無い様でした。
並列の2パックで使っていますが、充電は3セルパックとして別個に行っています。
実際のフライトテストは35Tピニオンで標準進角で行いました。
テストフライト
阿蘇での飛行会が初フライトとなりました。小雨の降る中、お昼ご飯前のテストです。
45ミリタイヤが湿った草地の路面にちょっと足を取られるようで、一度前転。エレベーターでテールを押さえて走らせると、10M程度の滑走で地面を離れて行きました。かなり左に取られダウン癖もあるようで、周回しながらトリム調整。11インチペラの反動トルクの影響か、生地の精度かどちらかはわかりません。速度は十分にあります。パワー不足は全く感じられません。水平巡航は60%出力程度。
ローパスから全開で上昇させると45度以上でぐいぐい上がります。アクロ機ではありませんので静止推力はそれほどありませんが、非力な面は一切ありません。
トリムが合ったところでロールとループをしてみましたが、エンジン機と変わらない感覚で上昇力も十分にあり、下向きの減速力もあります。
少し早めの沈下でアプローチし、前転する事も無く足下に戻ってきました。
実測2分半のフライトで1パックあたり300mah(合計で600mah)の消費でした。
フライベビーのパワーユニットが1700mahのニッカド8セルで5分ちょっとでパワーダウンすることを考えると、高電圧で低Kv値という組み合わせも効率は良いのかもしれません。
ローパス 上昇
通過 アプローチ
尾輪がちょっと目立ちますね。雷電は九州の空が似合います。ハンディカムのDV映像からの静止画
2004/05/19 曇り時々小雨
手元に帰すまでエンジン機だと思っていた方もいたようです。
以前製作した26サーパス搭載のヒロボーの15ARFのエクストラ300が乾燥で1.5キロ在った事を思うと、雷電の方が遙かに軽量と言えます。
サンダーパワー3パックだと出費がちょっと痛いですが、2パックで4サイクル30互換なら良いかもしれません。
初フライトの動画 Windows Media Player 対応
2004/05/19 阿蘇農道飛行場 小雨がぽちぽち 撮影 KANAMEさん
大きい方 3.3M版
小さい方 932kb版
浮いてすぐに左に傾いてますけど・・・ 気にしないように。その後もピッチングしてますがトリム合わせようとスティックから指が離れて暴れてるからですので気にしないように。機体のせいじゃありません。私が悪いのです。
ちょっとサイドスラストを増やしてやってもいいのかもしれません。
いわゆるポン載せ機ですが、防火壁に直接ギヤダウンユニットが付けられると、元のエンジン機用マウントは不要になります。
リチウムポリマーが万能とはこのクラスではまだ個人的には思わないのですが、バッテリー搭載して25クラスの2サイクルを載せた場合と大差ない重量に上がっています。
エンジンマウントの加工やカウリングの加工が不要な分、機体そのものの加工はエンジン機より簡略にできます。
飛んで当たり前・・になってるかもしれませんね。
64ピッチギヤでAPCのペラを使い、プロペラアダプターの芯がそこそこ出ていれば音はほとんど聞こえません。
50プロダクトのギヤダウンユニットで後ろ側のプレートで機体に載せられるようなものがあると、応用範囲はかなり広がるかもしれません。
このユニットで12インチのペラに合わせていけば、4サイクル40から52クラスの機体も軽量なら飛びそうです。
2004/05/22
サンダーパワーのリチウムポリマーも黄色いラベルの高放電タイプに変わってきていますが、青ラベルの初期タイプバッテリーで相変わらず快調なフライトです。
送信機のタイマーを5分に設定していますが、5分のフライトで1パックあたり600mah程度の消費です。2パックで1200mah程度になります。離陸時以外は50%程度のパワーで飛んでいますし急上昇やループ以外では100%のパワーは必要ありません。26や30の4サイクルで10インチ程度のペラを回すより11インチをギヤダウンで回せる方が実機の雰囲気に近い飛びの感じがします。
案外まぐれで良いバランスだったのかもしれません。
舗装路では尾輪をスポンジに交換した方が横風でのタキシングが容易かもしれません。
電動機ですのでアイドリング回転は必要ありませんが、プログラムミキシングのオフセットでスロットルスティック最スロー位置でアイドル回転が維持できるようにしておくと平滑な路面でのタキシングはスムーズになります。ギヤダウンのためちょっとターボプロップ風の音がして(意味無いですけど)小気味は良いです。
消費電流で考えると4/5SCの10セルでも良いかもしれませんね。
星形エンジン用のカウリングのおかげでモーターの冷却も良いですし、カウルの中にコントローラーが配置できるのも有利かもしれません。
尾輪もうすこしコンパクトに処理した方が良いですね。
もうちょっとkv値の高いモーターで組み合わせてみても面白そうですが、電流値抑え気味でのセットも無理が無い分効率良く飛んでます。
当たり前の事なのですが、パワー向上目的で重くするより、少しでも軽い方が飛行機としては運動性も扱いやすさも向上します。
2004/09/15
あぁ・・・ 落ちてもうた
笠岡での飛行会に参加させて頂きました。滑走路に対して横風がかなり強かったため他の小型機は待機、1フライト目で滑走路横の芝に脚を取られてしまいました。修正後の2フライト目、離陸させて脚上げて旋回入って あれ? サーボのトラブル? と思うまもなくスパイラルに入りエレベーターで逃げようかとしてる間に滑走路横の用水路に墜落しました。
回収に向かうとカウルから先はすっぽり脱落していましたが、防火壁から後は川岸に浮いていました。リポのトラブルが心配だったのですが水底に沈んだ様です。
先週末から京都ラジコンクラブの方のフライトでも40メガの79番でトラブルが多発していたとのこと。ラジコンの送信機ではない電波で79番にかぶった電波が時々出ているようです。
「あ・・Sさん79番だった? 79あかんよ・・・」とのこと。 はよゆーて・・・ ですが、仕方ありません。
A4スカイホークのテストをする予定でしたが、A4じゃなかっただけましかなと慰めておりました。
今はサンダーパワーのバッテリーも第2世代になり放電能力もアップしていますしPQも良い物が出ています。フィルム剥がして生地の段階から手を入れ引き込み脚ユニットを完全に埋め込み(スープラリトラクト30がぴったり入ります)ハーフカバーが完全に閉じる様にできたらいいな、パワーももっと上げられるし・・・と構想はあります。
尾輪はもう少しコンパクトに処理したいですね。
手持ちの40クラスARFキットの電動化もやってみたいので、しばらく休むかもしれません。
あぁ・・・・ 残念。 電動で非常に良く飛ぶ機体です。
2004/11/10
p-bear@ba2.so-net.ne.jp