OK セダクションWS





OK模型から発売されているセダクションWSをOKの純正電動化キットを使いAXIの外カン?モーターダイレクトで電動化した機体です。
一応ホバリングかトルクロールができたらいいな・・という仕様です。
この機体が発表された時に、かなりの軽量構造で電動化も面白いかな・・と思っていたのですが2002年の静岡ホビーショーの前にOKから注文生産という形で電動化キットもでました。製作開始までちょっと時間かかりました。


電動化に際して、加工箇所は特にありません。エンジン防火壁から前をオプションの電動用モーターマウントに交換し、ラダーサーボを機首に移動し、主翼上面へバッテリーホルダーを作るだけで終わります。

純正ではバッテリー前部にホルダーがあるのですが、これが何故かキャノピーと干渉するため、バッテリーの前後を伸縮性のベルクロで止める方式に換えました。この方が万が一の衝撃ではバリバリとショックを吸収しながら剥がれ落ちます。(これは私の勘違いでした ごめんなさい。純正ではバッテリーホルダーが後部に来ますので問題ありません 陳謝)(この方が軽いかも・)(説明書はしっかり読まねば・・反省)
Hackerのコントローラー(Jeti製ですが)にはBECタイプのコントローラーにも電源スイッチがありますので画像の位置へ1ミリプラ板をフィルムの外側へマウントとして貼り付け、そこへスイッチを固定しています。(プランク部分はほんとにわずかです)

サーボはファンフライの場合デジタルの方がいい?という噂もありましたが、BECの共有電流の制限がありますので、
エレベーター・ラダー 双葉 S−9001  エルロン 双葉 S−9601 の組み合わせで使います。
このサイズではエルロンにもう少し大きなサーボが欲しいのではありますが、ホクセイのプライマスシリーズも同クラスで大丈夫との事ですので9601を使います。

コントローラーを別電源タイプ(コントロニクの物を入手していましたけど)にすればデジタルサーボの使用も問題ありません。
ただ、このクラスでは9001で速度もトルクも十分な様でした。

エンジンマウント直後の底面にラダーサーボを搭載し、主翼前縁の胴枠から尾翼までノイズレスパイプでワイヤーのガイドを作りワイヤーリンケージをしました。(これもOKの説明書通りです)

ちょっと特殊な組み方の機体ですが、フィルム貼りもちょっと大変・・という事をのぞけば非常に軽量な機体が完成します。

バッテリーは1700mahの4/5SCを12セルで組み直し(8セルと4セルパックを使いました)半田付けで接合します。
ちょっと難儀しましたが、電動グライダーのベテランの方のHPを参考にすると良い方法があるようです。
私は80Wのコテの先を平らに加工したものを使いましたが、酸化被膜で覆われてしまい、結局速熱型のセラミックヒーターの普通のコテで、ホームセンターで売っている樹脂製のチャンネル材をガイドに、端子をあらかじめ多めに半田メッキしておき、コテの先で両方をぺたぺたと均等に熱しながら溶けたところですかさず押さえつける、という方法で組みました。あまり良い仕上がりではありません。

このバッテリーを主翼上面の画像の位置に搭載し、ややテールヘビーかな?という重心位置です。
(ちょっと暴れますがこの方が立てた時にコントロールが楽)

モーターはAXIの2820/10をそのまま搭載できます。
プロペラアダプターは手持ちの材料で製作。5ミリのシャフトに合う穴を先にあけ、イモネジで固定した状態でシャフトを旋盤のチャックにくわえさせアダプターの根元の外周を切削し、そこを基準にプロペラの取り付け面やセンターのシャフトを加工します。
オーラムミニックスでは取り付け面にピンを打ち、スピンナーのバックプレートの空転止めにしましたが、今回はサンドペーパーを滑り止めに使っただけです。この方法でも大丈夫な様です。

OKからコレット式のアダプターが出ていますのでこれを使えばもっと精度は良いでしょう。しかしドライブワッシャの接触面積がすこし小さいのは気になります。

キャノピーを充電の度に外さなければなりません。マウントを作ってやってベータピンで止めるように(自動車のボディの様に)してやれば整備性も上がるでしょう。

エレベーター・ラダーはきっちりとキックアップ時に45度以上操舵出来るように設定します。

アンテナは胴体後部の中へ垂らしてあります。



テストフライト
本来ならば11*5.5Eなどのペラを使うべきなのですが、暫定でAPCの12*4を使いました。
室内テストでとりあえず垂直の姿勢から上に上がろうとしている事は分かっていたのですが、緊張します。

初フライト時、かなりの強風でしたが、音もなく52サーパスと同等かそれ以上のパワーであっけなく離陸。
通常の機動ならば50%出力で問題無いようです。
ロールレートは早め。(舵角もそれなりですが)軸の通りはそれほど乱れません。
径の小さなループでも引き起こしでセダクションFFの様な転け癖はなく、かなりの運動性があります。
ナイフエッジの安定性はかなり優秀な様です。浮きは非常に良好。

風があったので、機体を立てるのが精一杯だったのですが、姿勢が多少乱れてもリカバリーにはかなり余裕があります。
(エンジン機ならかなり面白いのじゃないか・・と不埒な事を考えたりします)

送信機側のタイマーを4分でセットしていたのですが、ほぼその時間のフライトで残量は300mah前後。
かなり乱流はあったのですが、きれいに足下へ帰還。

機体自体がかなり素直な飛ばしやすい設計の様です。
エンジン機のファンフライで静止系の演技をすると自分の排気にまみれかなり汚れるのですが、電動なのでその問題は皆無。

トルクロールを除外すれば、10セルでもかなり面白い飛行機になりそうです。
その場合はバッテリーを主翼上面ではなく、エンジン機の燃料タンクの位置へ搭載する方がいいかもしれません。

着陸後のモーターとバッテリーの発熱はごく普通でした。


AXIのアウトランナーよりも通常形式のブラシレスモーターでギヤダウンして大径ペラを回す方が効率は良いと思いますが、直結で使いやすいというメリットもあるようですね。
スロースタント機としては10セルで十分かもしれません。
OKが出しているコンバージョンキットを使った電動化、当たり前のように良く飛びます。


補足作業

キャノピーの取り付けに2mmタッピングビスを使っていたのですが、1フライト毎に取り外しが必要なため、ピン止めに変更しました。
前縁側は3ミリの真鍮シャフトに穴加工をしたものを胴体に貫通させています。(アルミ丸棒の方がいいでしょう)
後縁側は貫通できないので、3*0.5のネジを切り胴枠へねじ込んで瞬間で固定です。
ちょっと隙間がありますが・・・ バッテリー冷却口だと・・ 解釈してしまいます。

エンジンバージョンなら市販の埋め込みネジを使ってやるのも良いでしょう。

これをやると主翼取り付けの時に前縁を先にはめないと取り付けができなくなる事が判明 お勧めしません。2003/01/11

2003/01/08


その後のテスト
2回目のテストフライトで、数名の証人?の前でトルクロール1回だけ成功。(1回くらいではトルクロールとは言わないみたいですけど)
何度かの進入で静止状態からフルパワーでゆっくりと上がっていく事がわかりました。
52サーパス搭載のセダクションFF程度の余剰推力はあるようです。
前回の電力消費からランタイム3分で設定し、「瞬間芸仕様!」と言っていたのですが、久しぶりのファンフライ(目下プチエアー組み立て中)で立った状態でも舵が良く効き「回った回った!」で嬉しくなってうかれている間に機体の裏表を見失い墜落小破。
「一発芸仕様」でしたね(ーー;)

トランスルーセント?というのでしょうか、クリアーグリーンの透け透けカラー、見た目はいいのですがちょっと見にくい様な気もします。
墜落のショックでバッテリーが固定のマジックテープを剥がし前に移動していました。が・・・
この機体で重いのはバッテリーだけですので、案外衝撃には強いのかもしれません。

とりあえず、OKの普通のファンフライに、OKの純正電動化パーツを使い、指定のAXI2820/10モーターを12セルで回し、
ホバリング・トルクロールが可能だという事はわかりました。
軽量化のため4/5SCセルを使っていますが、垂直静止をしないのなら、2400や3300のセルでスローアクロ機としての素養も十分にあるようです。
とはいえ、離陸直後に真上に加速していくのはけっこう気持ち良いですね。

とりあえず 大成功。 破損は帰宅後30分で修復。ついでに翼端のフィルムの皺も張り直し、合計60分の復活作業でした。
こういう機体は、翼端部だけ先にフィルムを貼っておいたほうがいいみたいですね。

2003/01/11


2003/01/02

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