R100RS これまでに起きたトラブル
トラブルというほどの問題はおきていませんが・・・ 今までにあったことを記します。
タイヤの硬化
中古で購入し、元々付いていたタイヤ(メツラー)が硬くなり、本来のグリップを失っていました。ちょっとした旋回でも簡単にテールを振ってしまい、こんなもの
かと思っていましたが、単にタイヤが古くなっていただけでした。
タイヤサイズの問題か、偏摩耗も良く起こすようです。トレッドがうろこ状になってきたら要注意。シミーの原因にもなります。
バルブクリアランス不良
整備マニュアルを購入し、大きくなっていたロッカーアームからの音を直そうと、何も知らず自分でクリアランス調整を行いました。
マニュアル通り冷間時に行ったのですが、上死点でプッシュロッドが完全に戻っておらず、いざ始動するとクリアランス過大になりました。
ゲージを入れた状態でロッカーアームを戻る側へ押さえた状態で計測しないと、油膜などの影響で正確な調整が出来ない事を経験しました。
精度から言えば、模型用OHVから見れば巨大で大雑把なエンジンですが、変なところで力がかかっています。
クラッチからのカタカタ音
アイドリング時にクラッチからカタカタという音が出てけっこう大きな音がします。バルコムで聞いたところ、クラッチとミッション入力軸をつなぐセレーションに
ガタがあるのではないかとの事。オーバーホールで多少改善できなくはないが、このままでも問題は無いとの事でした。
実は、このセレーションの若干のガタがクラッチ接続時の急激なつながりを緩和する作用があると言われ、現行Rシリーズではここが非常にタイトでクラッチ操作を
難しくしていると言われました。
他メーカーの乾式クラッチ装着車でも独特の音がします。この一種(一緒にしないでほしいと言われそうですが)だと思ってそのまま乗っています。
これによるトラブルは起きていません。
追記 2017/09/08
後で判明しましたが、この車は前オーナーの飼い方が劣悪だったようで、ドライブシャフトに組まれているトルクダンパーが固着しており(トルクダンパーのオイル
を交換した形跡が無く、動作している様子も無い)クラッチのセレーションに負担をかけていた様子です。
ミッションオイルも、ドレンボルト抜いても抜けてこない位金属粉が沈殿し、ドレンボルトの磁石で磁化し固まっていました。
正規ディーラー(当時はバルコム広島さんも廿日市に二輪部があり、適切な整備をして下さっていました)では想像もできないほど劣悪なコンディションでした。
シンプルな構造ですが、ハズレに当たると酷い目に遭います。
バッテリーホルダーの腐食
前オーナーがバッテリーを国産品に交換した際、バッテリー押さえを加工されており、グラインダーで広げたと思われる切断面をそのままにされており、思いっきり
腐食してしまいました。
錆取りを使ってみたのですが、かなり奥まで進んでおり、バッテリー押さえ自体をオリジナルで作り交換しました。
同様に、バッテリー回りのフレームにも数カ所錆がでています。錆取りとタッチアップで今のところは対応しています。
セルモーター不良
始動時にギャーというようなすさまじい音や、モーターの回転音自体も変調をおこしていました。
他の方のHPを拝見すると、マグネット剥離などの大きな問題も指摘されており、交換致しました。
私のケースでは、モーター自体には大きなトラブルはなく、コミュテーターとブラシが劣化していただけ(これも問題ですが)でした。
モーター側より、スターターピニオンを飛び込ませるアクチェーターとワンウェイクラッチの不良の様でした。
追記2017/09/08
セルが不良というより、バッテリーが弱ってくると始動時にスターターのギヤがしっかり噛まないための音のようです。
純正の発電機は、フェライトマグネットを使わず、中も外も電磁石のため、バッテリーの電圧が下がると一気に発電量が下がります。
かろうじて動いていたのに、いきなり不調になるのはこのため。
トリクル充電器を使い適度に維持するか、リチウムフェライトバッテリーへの交換(ショーライのテストではアメリカでの使用状況では純正レギュレーターに発電機
でも問題無く使える様ですが、日本の交通事情ではどうしても充電不足になるようです)日本で使う場合はレギュレーターと発電機の交換が必要になります。
後部ウインカーランプ点灯不良
クラウザーのパニアケースのマウントを使っていた時に、マウントに付いているウインカーランプが点かなくなる事がありました。
原因はウインカー内の平型端子の接触不良とわかり、ラグ端子をネジ止めする事で対策しました。
燃料パイプ硬化
タンクを外した時にパイプがかなり硬化しており、漏れ始める前に市販の内径7ミリのパイプと交換しました。
ニュートラルランプ動作不良
長い間ほっておくと、ニュートラルスイッチの動作がおかしくなり、ランプが点かなくなります。
乗ってやると温度が上がってオイルが回るのか正常に戻ります。
ほったらかしにするな・・という警告ランプです。
海外通販でニュートラルスイッチを購入しましたが、非常に狭い場所にあり、そのままでは交換が難しい様です。
点火コイル不良
神戸BMWクラブさんのHPで、コイルの不良を教えて頂きました。
キャブのアイドル調整で悩んでいたのですが、対策品に交換すると嘘のようにアイドリングが落ち着きました。
換えておかなければいけないパーツの様です。
ランプ球切れ
テールランプケースの振動を受けてテールランプの球切れを起こしやすい様です。
知人に話を聞いてスペアの球をフィルムケースに入れて携行していたのですが、長時間付けっぱなし(常時点灯だからあたりまえなのですが)だと切れやすくなりま
す。安価なものですからスペアを持ち歩く事で対処したのでよいかもしれません。
夜間走行中に切れると気持ちの良い物ではありません。ランプケース固定のゴムブッシュも定期交換した方が良いでしょう。
油温上昇
流れの良い一般道や高速道路ではそれほど問題ないのですが、高速走行後の渋滞などでは油温がかなり上昇します。
エンジン側は多少放熱できるのですが、ミッションオイルの温度が上がると変速不良などを起こします。
操縦者がかばってやる必要はあります。
メーター振れ
ある速度で前輪の振動かエンジンの振動がステアリングヘッドに集中し、メーターケースが暴れ始める事があります。
マウントの耐久性は問題無いようですが、反発力の低いスポンジを噛ませるなどの対策はした方が良いかもしれません。
オイル交換
エンジンオイルはエレメントと一緒にディーラーで交換してもらっています。2001年の夏の暑さで過熱時にミッションが入りにくいトラブルがあり、ミッション
オイルを交換いたしました。
マニュアルに従いAPIクラス5の90Wグレード、様々なメーカーがありますがBPのクラス6を選択。国産車の2輪用ギヤオイルでは柔らかい様です。
ドレンを外してもオイルが出てこない問題がありましたが、これはスラッジがドレンボルト周辺に溜まりオイルが抜けなくなったためでした。
出てきたオイルは真っ黒。
ディーラーでは1万キロ程度は交換の必要が無いと言ってましたが、市街地走行が多い場合は5000キロ程度で交換し、ミッションのタッチがおかしいと感じたら
さっさと交換する方が良いかもしれません。
同じギヤオイルは、ドライブシャフトとデフギヤにも使います。デフギヤはそれほど熱も出ませんが、同じ間隔で交換しても良いでしょう。
フロントフォークオイル
マニュアルでは15000キロ毎に交換とあります。丁度抜けかかって交換時期にも来ていましたが、ディーラーの予約が面倒で自前で作業しました。
ハンドルを外せばフォークスプリングの固定部とは独立してオイル注入口がありますので、そちらを外すだけで作業はできます。
ボトムケースのドレンを外し、オイルが抜け終わりかけたらさらにフォークを数回沈み込ませ残りも抜きます。
液面で合わせる方が正確ですが、サービスマニュアルの指示通り、左右とも320ccを注入します。
国産のデュアルパーパスでけっこう金属粉が出る事がありますが、オイルはほとんど汚れていませんでした。
使用オイルはディーラーで聞いた所、純正設定では国産車に使われているオイルより少し固めとの事で、カヤバの#15を使いました。
燃焼室カーボン溜まり
購入当初からカーボンが溜まっていたのですが開けてびっくり、溜まっているどころか2ミリ以上の皮膜になってこびりついていました。
原因はピストンリングの組み付けミスという信じられない事でした。
オイル漏れを起こしていたプッシュロッドガイドのパッキン交換と一緒に分解清掃。
ホーンステー破損
走行中にがつんと言う様な大きな音がし、片側のホーンがシリンダーの上で踊っていました。
知り合いの自動車修理工場でスクラップのホーンのステーをもらって・・帰ったのですが、Moto-BinsのHPを見るとステーだけ売っている様です。
送料込みで数百円でしたので注文。
届くまでシングルホーンでしたが、またボッシュの巨大なホーンが2連になりました。
折れる事がある・・ものの様です。
追記2017/09/08
この1号機を手放した後、90年式の2号機を入手しましたが、こちらもホーンステーが折れました。
自動車屋さんでスクラップのホーンステーをもらってきて使っても良いのですが、2ミリのカーボン板で作り、トラブルフリーです。
アイドル調整
アイドル(スローエア)の調整は、マニュアル通りではかなり薄目の設定になっています。専門工場で数度調整して頂いたのですがなかなかバランスが取れず、自動
車修理工場でCOテスターを借りて規定値に合わせたところ、非常にアイドリングが落ち着きました。
ちょっと濃いめの方が低速が扱いやすくなるのですが、規定値にしています。
BMWのキャブレター式のエンジンの調整ができるお店で無ければ、テスターで合わせた方が良いでしょう。
かといって・・・自分で買うほどのものでは無いようです。
テールランプは
基本的に振動の多い車(バルコムヒロシマ廿日市営業所)なので、テールランプのケースを揺れにくくすると、振動がバルブに伝わって逆に球切れを起こしやすくな
るのだと聞きました。
メーターの振動は、エンジンの同調やホイルバランスも影響があるとの事で、そちらを点検中です。
トラブル起きたら直す楽しみが増えると思って、余裕が必要です。
走行不良となるようなトラブルはメンテナンスで事前に防げます。
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