EPコンセプト 金属製エレベーターリンク製作
純正のエレベーターリンクは、SR以前のEPコンセプトは中央のシーソーを操作する形式でしたが、SRになって前側のリンクを操作する方式に変わりました。
この方がリンケージやメンテナンスで有利ではあるのですが、高負荷がかかった時にリンクが捻れて舵が逃げてしまったり、リンクの破損を起こしたりしました。
純正のSRのリンクをアルミ板でサンドイッチにして補強する方法もあるのですが、パーツが樹脂であることもあり、ニュートラルの精度がもう一つ不足していました。
そこで、このような金属製リンクを製作してみました。この方式はアームを外側に出していますが、ベアリングの固定などを考えれば、純正の旧型コンセプトと同じ方式のものをそのまま金属化することも可能と思います。
センターのシーソーがけっこう重くなり、肉抜きの余地はあると思うのですが、切削の段取り間違いでこのままです。「コ」の字の部品は今回は大まかにフライスで削りだし、後はひたすら手作業。
センターシーソーを金属で作ってしまえば、リンク部分はヒロボーの30等のようにボールリンクをH?型に組んでもかなり精度は出ると思います。電動540用としては、少し強度がありすぎました。
貫通しているシャフトは真鍮です。根本は1.2ミリのピアノ線を打ち込んでロックタイトと併用し固定しています。
コントロールアームは、支点から20ミリの間隔です。スワッシュセンターは、こちら側のベアリングへヒロボーの内径3ミリのシムを入れて現物合わせの調整です。
リンク部は内径2ミリ外径5ミリのボールベアリングで支持しています。
フレーム側の支点は純正のピボットの穴を6ミリに拡大し、内径3ミリ外径6ミリのフランジ付きベアリングを圧入しています。フレーム内部のシーソーの動作で接触する箇所は動作範囲内で切削しました。
リンケージのため、サーボの位置がかなり前に変更になりました。動作は軽く、手で持った感じでもノーマルに見られた樹脂パーツが捻れて変な動きをするという部分は解消されました。スワッシュの球面ベアリングへの負担もこの方式の方が軽いはずです。ニュートラル精度はかなり期待できそうですが、その分中立付近はシビアになるかもしれません。
スワッシュプレートの下半分のガタはこれでほぼ解消できました。エレベーター軸の保持が安定しましたのでエルロン側の動作もしっかりしました。
スワッシュプレートのベアリング自体のガタがかなりありますので、これも改良の余地はあるかもしれません。
テストフライトでは、リンクの無駄なガタが減ったせいか、大変良い感触で反応してくれます。上空での大きな舵でのテストはしていませんが、ホバリング域でも、スティックの先に連動しているかのように素直に追従します。純正にみられた小さな操舵での無反応域が解消され、ホバリングで打って止めやすくなりました。
かなり大げさなパーツです。実際はもっと強度を落としても良い部分があるようです。
今回は、3*6ベアリングが2組 2*5ベアリングが4組必要でしたが、両端のリンク部分をユニバーサルリンクを流用することができればここは構造が簡単になり加工もしやすくなると思います。
LAST UPDATE 1998/09/16
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