工房しろくま


エンジンヘリの部屋



エルゴ SS52 CCPM (JR)

 エンジン:OS FS-52 サーパス
 無線機:双葉
 ジャイロ:双葉 GY501
 ブレード:ジグソー GP−5
 

JRのエンジンヘリコプターはこの機体が初めてです。(しろくまはヒロボー党 地元特産品・・) CCPM方式はボイジャーEで設定したのですが、それよりなによりOSのごく普通の52サーパスでメーカー品の(アフターパーツによる改造ではなく)4サイクルヘリが飛ぶという事で入手致しました。

実はこのHPでは電動ヘリがメインになっていますが、エンジン機を飛ばさないわけではなく、数年前はヒロボーのSSTイーグルにYSの91ACHを使う黒川さん製コンバージョンキットでハイパワーな4サイクルと格闘しておりました。
これもなかなかシビアな(私には)調整が必要で、ホバリングの怒濤の中速トルクと爆裂する上空が魅力でしたが、ヒートと背中合わせで、随分難儀致しました。(機体が悪いのではなく、私が未熟なためです はい)
そのトラウマを引きずっていたのですが、飛行機で使うときの52サーパスの安定性と底力にちょっとだけ希望の光が見えてまいりました。

そういうわけで・・・



きっかけはラジコン技術の製作記事でした。(それまでJRの広告をみてもこんなのがあるのに気が付かなかった・・)似てないシュワイザーやな、という認識しかなかったのですが、EPコンセプト以来エンジン機から遠ざかっていたブランクのリハビリも含め、製作に入りました。
普段師匠のお店で目の前に最先端の競技機を見る機会はあったのですが、ヘディングロックジャイロ? デジタルサーボ? とブランクは大きく、けっこう新鮮でした。お店で設定がややこしいと言われていたGY501ですが、送信機側の設定はシャトルで使っていたG501(初代の圧電振動ジャイロ)のものと基本的に変わらず、ヘディングロックもボイジャーで使っていたGY401と同じ事でした。

エルゴも初期型から比べると良くなったもんだな・・と製作は進み、形になりました。



ラジコン技術のレポートを参考に、泡吸いによるヒートを懸念してリザーブタンクを付けました。「液面差が・・」とありますが、通常の配管ではリザーブタンクの液面をキャブと同じ位置にしても、圧力はかわりません。(チキンホッパーではないから)言うなれば、エンジンバギーなどでレース中に転倒して起こしてもらうまでにエンストしないためやたらと長い配管にしたり大きな燃料フィルターを使うのと同じ効果を期待したものです。

で・・
キットの指示の調整で、メインと中速ニードルを合わせテストしますが、なかなかうまくいきません。上でのエンストが恐いため、濃すぎるのを中速を絞ることで対策していきますが、当然上の回転が上がりません。開けていくと混合気が濃くなるわけですから、絞りすぎのようにヒートするわけではないのですが、逆に負荷に対応しきれず、過不可によるヒートを招いてしまいます。(この現象電動ヘリでもよくあります)
ちょうどこの頃が夏だった事もあり、かなり調整で迷いました。(やっぱり4サイクルは・・と弱気にも)
当然メインが濃すぎるのを中速で強引に絞っていますので、低速は安定するわけがありません。

結局、メインをかなり絞って(1回と1/4より2ノッチほど絞った程度)中速をエンジンの説明書の標準位置より少し絞ったあたりで本領を発揮してくれました。
ヒートが嘘のようです。(当初はIMのヘリスペシャル23%を使っていましたが、現在はコスモのホバースペシャル23%を使っています。メインはもう1コマ絞りました)



フライト・・
YSのエンジンの様に燃料の加圧も無ければクランクケース圧の過給もありません。ごく普通の飛行機用のマフラーを付けた52サーパスですが、静かに延々とホバリング致します。エルゴSSの座りの良さもありますが、2秒くらいなら送信機から指を離せる程の座り、舵を打っても上下動がほとんどなく、面白いくらい素直です。
マフラーの排気口が機体左面にありますので、そちらの側は少し音が大きくなりますが、排気口にシリコンパイプを付け、排気が真っ直ぐに拡散していかないようにすることで、若干音は静かになります。(上面に向けて排気させるのも効果ありました)(実機のまね)ただ、高温のためパイプが良く抜けます。

上空で回転を上げると飛行機でダイブさせたくらいの爆音になってきますが、トルクが無いように聞こえて、実はけっこう図太い力をもっています。
2サイクル機の様に演技前の助走を余り取らなくてもループは回りきります。ロールは私自身苦手だったのですが舵が入ったときの回転の落ちが少なく、エンジンが回しきってしまうため非常に素直に飛んでくれます。540度での登りもそこそこに余裕。

2サイクルだとけっこう下品な音がしてしまうのですが、けっこう図太い排気音で軽快です。
本来、速度の乗ったフライトには向かない頭でっかちですが、変な頭上げの癖もなく素直です。

止めやすく、スムーズでない操舵にも踏ん張ってくれる。しかも満タンで20分楽勝の燃費。
私のようにたまにしか飛ばさないものには宝物になる素質十分です。
どっしりとしていながら小舵も素直に反応する機体。ゆっくり真っ直ぐ上空をパスさせて、ブレード音を楽しむだけでも良い機体です。



ここは変更しました




低オイル燃料のテスト

知人との飛行会で52サーパス搭載の飛行機を皆低オイル燃料で飛ばしていました。聞けばYSで焼け気味になる事があるが他では何も問題無いとの事。
早速コスモの23%ニトロの低オイル燃料を入手しテストしました。

今更ですが、一番違うと感じたのは燃料の粘度です。給油ポンプの操作で特に感じます。
オイル分が減っただけアルコール(とニトロ)成分が増えますので、メインニードルは絞る必要があります。2コマずつ絞って行き、9コマ絞った段階で従来の燃料と同じ感覚を得ました。全閉から7/8回転開いたあたりです。スローニードルも少し絞った方が良い感触でしたが、そのままでテスト。
飛行直後に高温になったサイレンサーに残ったオイル分が煙を噴くのが当たり前だったのですが、これが解消されました。
機体の汚れはほとんど気にならないレベルまでに変化しました。
アイドルアップでの上空飛行で排気煙を引いていたのが見えなくなり、飛行機よりは排気温度が上がるためか煙も出ますが、通常燃料よりはるかに少ない煙となりました。

今のところ問題なく使えています。

2001/11/23




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