ModelSport Hornet




280クラス電動ヘリ



チェコのMS社の小型電動ヘリです。カーボンローターを主に生産しているメーカーですが、イカルスのエコピッコロのOEM生産もしているようです。
ピッコロはテール回りを電子制御していますが、ホーネットはエンジン機と同じ平ギヤ1段減速とベベルギヤによるテール駆動方式を採用しています。
京商のコンバートEXよりもさらに小さな機体ですが、ピッコロと同じく現代の素材を使うとこのような軽量な機体が可能となります。
エレクトリックフライトの記事やMSのHPで見たのですが、Circrossさんのおかげで思いの外早い時期に日本に入ってきました。



私が購入したものはフルセット版でした。
エンジニアリングプラスチックやカーボンのパーツを瞬間接着剤で組んでいくのはピッコロと同様です。
受信機はMSのシールが貼ってありますが、中身はJETIのREX4の様です。超小型軽量で信頼のある製品です。
サーボはグラウプナーのシールが貼ってありますが、GWSのPICOスタンダードの様です。
エレベーターサーボは鶴田さんの指示に従い、3ミリカーボン板(昔のバギーのシャーシの残骸)を枕にして瞬間で固定しています。
アンプは5AのMS製。
ジャイロは当初フルセット版の純正ジャイロ(GWSか?)を使っていましたが、感度トリマーが思わしくなく、手持ちのGWSのPG-03と交換したところ安定してトラブル無く飛ぶようになりました。
バッテリーは700mahのニッケル水素7セルですが、大きさはピッコロに使う物と同じ様です。
ピッコロよりより高回転で使うためか、モーター自体もかなり高めの回転で使う設定の様で、1次減速のギヤはかなり大きなものです。
モーターとの軸の保持剛性は少し足らない感じはします。ピニオンの歯飛びを防ぐため、かみ合わせは少しタイトにしています。
簡素な構造?ではありますが、テールのベベルギヤ部はかなり気を使って組んだ方が良いでしょう。結果に影響します。


操縦機構はピッコロより一回りがっしりしたものでスタビコントロールアームもしっかりと固定できます。組み立ての際は多少の修正が必要でした。
センターシーソー部(スタビの傾斜軸)にはベアリングが1対使われています。
センターハブは成型時のヤレが出ており、説明書通りに一度ゆでて修正しました。
ベアリングにつながる3ミリのイモネジをねじ込んだときにネジの根元が盛り上がるため、ベアリングのインナーにうまい具合に当たってくれますが、もし極薄(0.1ミリ)の内径3ミリのシムがあれば1組入れた方が良いでしょう。
スタビのコントロールアームは、説明書では純正ワッシャを入れるようにありますが、スタビのボールのセンターを合わせるため、ワッシャを数枚加える必要があると思います。
スタビライザーバーの通る穴は、スムースに回転するよう修正が必要です。
時間をかけて納得のいく組み方をする方がよいと思います。

Circrossの鶴田さんに教えて頂いたのですが、スワッシュプレートのベアリングは一度分解し脱脂して瞬間で組み直す必要が私の機体ではありました。
ヘッドはピッコロのようなセミリジットではなく、昔の固定ピッチヘッドの様な中立付近がフリーに動くものです。
このためか小舵の反応はあまり良くありませんが、小さな機体ですのでこの方が飛ばしやすいのかと思います。ピッコロより舵は入りますが、操舵はそれなりに忙しい感じです。
マストストッパーは樹脂パーツを瞬間で接着するようになっていましたが、ピッコロと同じくアルミのストッパーを作りました。
アッパープレートロック?も樹脂パーツの接着でしたが、分解や調整を考えアルミ切削で作りました。
マストは純正は3ミリのカーボンですが、鶴田さん製作の真鍮マストを使わせて頂いています。非常に高精度です。

キャビンはプラカラーのシルバーを軽く吹いた上に黄色という無難な塗装です。パターンのデカール、緑に見えますが元は青でした。
透けるとこうなります。素直に白で仕上げてシャトル風のステッカーで仕上げるほうが、視認性も良いかもしれません。
垂直尾翼はレーザープリンター用のポリエステルタックフィルムを貼りました。



フライト
 ソニーハンディカムPC5からの静止画

メインローターのトラッキングはピッコロと同じく、スタビライザーの取り付け角度で修正します。目視でもほぼ修正の必要のない精度は出ました。
テールがベベルギヤ駆動のためかギヤ鳴りはそこそこあります。
当初純正ジャイロの不調でテールの不安定に悩みましたが、GWSの03に換えてからは問題が解決しました。感度調整は少しシビアです。
エルロン・エレベーターの動作量は、当初少な目との指示がありましたのでATVで60%程度まで抑えていましたが、舵角一杯の80%(サーボホーンの取り付け穴が制限されるためATVでごまかしています)に設定し、打って止める方が飛ばしやすく思えました。

浮上は非常に軽快です。ピッコロよりかなり高い回転を維持しますので自分のダウンウォッシュに翻弄されるような低い高度でも舵は入ります。
まだ十分な調整はしていませんが、かなり期待できそうです。
機体サイズはピッコロより大きく見えますが、同じサイズです。テールローターが小さいだけこちらの方が小さく感じます。
コンバートEXを60クラスの落ち着き・・と思えるくらいやんちゃな面はありますね。これが屋外のフライトで活きてきそうです。
私の機体はスタビライザーに付ける補助ウェイトを使っていません。これを使用すればもっと安定したフライトが可能になると思います。
使わないで敏感に反応するのを楽しむのも良いのですよ。ホーネット(すずめばち)です。

フルキット付属のパルスチャージャーではあまり充電できなかったのですが、シュルツでニッケル水素モードでの充電では7分ほど飛行が可能でした。
軽いから電気を喰わないモーターで浮く事が出来る、結果浮上効率が良くなる。このメリットは大きいですね。

現在はだいぶギヤが慣れ、7分半ほどとんでくれます(700mah バッテリー)
才川さんからアンプのトラブルのお話をお聞きしました。5Aで十分とは思いますが、シュルツ等の効率の良い物に換えてやると更に良くなるかもしれません。フライトタイムは十分に長いと感じられます。

何度か飛ばしている間にモーターがら異音が出るようになりました。アンプのトラブルかと思ったのですが、軸受けの油ぎれが原因。
気が向いたときに少し注油してやった方がよいみたいですね。
ベベルのギヤ鳴りはほとんど消えました。当たりが出た時点で、モーターのバックラッシュの再調整を行いました。



Circrossさんからシュワイザー300のボディが届きました。上空を優先すれば標準キャビンの方が少しは?ましですが、ぐるぐる飛ばすにはシュワイザーの方が可愛いのではと思います。これもクリアボディですが表から塗装します。
ボディマウントが標準キャビンと共用ではないのが少し残念。



Circrossの鶴田さんに可変ピッチのアップグレードキットを送って頂きました。

可変ピッチ変更版レポート

2002/03/11






2001/06/08

(C) p-bear@ba2.so-net.ne.jp