工房しろくま


小型電動飛行機の部屋



フライングスタイロキット F4U コルセア

 モーター: GWS 50
 ギヤユニット:GWS IPS-A 5.86:1
 コントローラー:Shulze 10A
 バッテリー: E-Tec Li-Po 700mah 2セル
 受信機:双葉 R114F
 サーボ:GWS picoBB エルロン  双葉 S3103 エレベーター
 重量:185グラム


随分前にElectric Flight 誌で電動化された記事をみて購入していたフライングスタイロキットのコルセアです。
モーターやギヤダウンを何にしようか、エルロンは2サーボかな、といろいろ迷っていたのですが、ホビーロビーに製作記事が出ており、それをまるまる参考にして製作致しました。
コルセアのスケール機、市販機では機首が微妙に長く雰囲気無いのが多いのですが、なかなか良いできです。
フリーフライトをベースにしているため、上半角がやや多めではあります。



 水平尾翼
尾翼そのものはキットのままです。ホビーロビーには発泡スチロール用の瞬間を使いなさいとかデュブロのマイクロ機用ヒンジとかホーンが良いよとあるのですが、そういうものは手に入りませんので、動翼のラインに合わせてエレベーターをカットし、ヒンジラインを広げ2ミリバルサをキット付属の発泡スチロール用接着剤(セメダインの発泡用より硬化後硬いです)で貼り(エレベーター側は三角にペーパーで成型します)似たような色の水性プラカラーで塗り、OHPシートをヒンジに(群馬の木村さん式)ごく少量の瞬間を流し固定します。瞬間が多すぎると発泡スチロールが溶けますので注意。
エレベーターホーンは例によって1ミリ航空ベニヤからの切り出し、細い溝を作ってエポキシで埋め込みます。

 エルロン細工
エルロンも動翼はエレベーターと同じ様な加工をします。エルロンは2サーボでも良いのですが、1.5ミリのノイズレスパイプを以前釣り具屋さんで自作浮き素材コーナーで見つけた物を使い、フレシキブルロッドのアウターに使います。
インナーは ヤマハのアコースティックギター用のライトゲージの3番弦です。ピアノ線の外側に真鍮線が巻いてあるのをそのまま使います。
4番弦の真鍮をのけたものを試してみましたが、これでは細すぎました。巻いてある真鍮が動くときにちょっと音が出るのですが滑りが良くなって良い様です。
先端は90度に曲げただけですが、このクラスの動翼には問題は無い様です。ホーンの先は絶縁チューブをかぶせ加熱収縮。瞬間1滴。

ギター弦を使うリンケージは、以前小型機の完成機製作をされている方の機体で見た方法です。
腰が強い細いピアノ線なら別になんでも良いのかもしれません。

小さな翼の中で小さなアールでの動作のためガタは小さくないのですが、飛ばして問題はありませんでした。

 胴体内部
主翼固定ノックピンは2ミリカーボン、固定方法はホビーロビーの製作記事を参考にしました。後部は3ミリビスで固定、胴体側はヒロボーの打ち込みカレーナットを瞬間で固めています。
エレベーターロッドは2ミリカーボンの両端に1ミリピアノ線を糸で巻いて瞬間固定。
ほぼ重心位置にバッテリーが来ます。バッテリーは3ミリバルサのトレイにベルクロで固定。

 機首まわり
図面に合わせ、胴体先端から25ミリ奥に1ミリベニヤで製作したモーターマウントをややサイドスラストを付け接着した防火壁を取り付けます。
ギヤダウンユニットはユニット後部の穴を使いマウントに付属のビス3本で固定。現在のビームマウント?をゴムでフローティングさせる方法の方が良いと思いますが、簡単に作りました。
星形ダミーエンジンをギヤダウンユニットに当たらない様加工し接着。防火壁が前過ぎ?エンジン前部のパーツは省略。

純正ペラの穴を3ミリに拡大し、裏面にカレーナットを瞬間で固定しナット止め。

見た目はこの3枚ペラが良いのですが、着陸ではGWS指定サイズのオレンジ色の2枚ブレードの方が無難です。

重心位置は主翼のパネルライン(メインスパーのあたり)で落ち着きました。

以上で完成。\(^◇^)/

マーキングは転写マークがすでに黄変しておりボツ、転写マークの米軍マークをそのままスキャナーで読み込み原寸画像としてそれをレイヤーで下敷きにしてペイントソフトで書き直し、カラーレーザー対応のタックフィルムへ出力しお手軽ステッカーにします。
(一番上の画像では星印のまわりに白い縁取りがあるのですが、これは間違いです。貼り直しました)



フライトテスト
やや風の強い日でした。(F−16の後部ダクト装着でのテストと同時)リチウムポリマー電池の充電は、シュルツの330dかスワローチャージャーが手持ちにあるのですが、充電電流が良くわからず(200mahで良いようです)スワローチャージャーにて気長に充電。
暴発もなく、しっかり充電できました。

先にF−16を飛ばし、さていきましょうか・・・です。ビデオの友人は仕事の都合で無し。ダクト機でもないし、軽量なパークフライヤーだから大丈夫と自分に言い聞かせ、持ちにくい機体を手投げ。
穏やかに上昇・・のはずが、エレベータートリムが大幅にずれており(ニュートラル確認ミス) とりあえずトリムをとろうにもスティックから指を離せば急降下、だましだまし高度を取り、何とかトリムが合いました。
飛びそのものは軽快です。水平飛行には50%程のパワーで十分。珍しく午後からの日差しで強烈なサーマルがあちこちに発生し、軽い機体は風に飛ばされるゴミ袋の様に上に吹き飛ばされます。旋回中もサーマルにはじき飛ばされ、中に入ればスナッピー並の上昇。

頭ひねってエルロン操舵にしたのですが、キットのままの上半角では逆ガル翼という形式の割に安定が強すぎ、右に打とうが左に打とうが、まっすぐ機体は頑張ります。速度を上げないとエルロンでの旋回は厳しい様です。

機体が軽量なのとパワーがけっこうあるため、ループは楽勝でした。
軍用機塗装で特異なスタイルのため、上空で姿勢がやや見にくいという面は持っています。

ホビーロビーの達人が製作した機体はラダー制御だったのですが、タイガーモスやパイパーカブに近い操縦性ではラダー機の方が運動性が高いかもしれません。ホビーロビーの人達はかなりレベル高いんじゃなかろうかと思います。

着陸は非常にゆっくり戻ってきますが、速度が落ちるとエルロンは非常に効きにくくなりますので、軟着陸は予定しておいた方が良いでしょう。
軽量なので草地なら壊れることはありません。

飛行中のシルエットはなかなか良いです。もう降ろそう・・の8分ちょっとのフライトでしたが、バッテリーは話にならないくらい残量あると思います。
このサイズの機体ならリチウムポリマーのメリットはかなり大きいですね。
未塗装未組み立てのキットがあればあれこれ加工して遊べるのですが、無理でしょうね。
随分前の機体ですが完成度二重丸です。

新しく作るなら・・・ラダー機にするか、メインスパー作り直して上半角を実機と同じまで下げた方が良いでしょう。
ホーンが目立たなければエルロンのPEラインのワイヤーリンケージも良いかもしれません、

2003/06/02







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