工房しろくま


小型電動飛行機の部屋



エスパー400 (QRP)

 モーター:マブチRS380 (QRP仕様)
 減速: 16:40
 プロペラ: APC 7*5 グラウプナーCAMプロップ8*4
 バッテリー:500mah 10セル > E-Tec 1200mah 3C2P Li-Po
 受信機:RCRINE SR-4
 サーボ:GWS NAROHP BB *3
 アンプ:シュルツ Slim24be
 重量:580グラム


QRPの400クラススタント機 エスパー400です。
発売されてすぐにQRPさんのHPから注文して送ってもらい入手していました。
丁度父の入院などと重なり手が着かないまま置いてあったものを、エアリカの零戦で振りがついてしまい、3日で仕上げてしまいました。従ってカラーリングがいいかげんです。はい。
このキットを手にした父が「もうこんな小さいものが電動で十分に飛ぶようになったんだな」と申しておりました。
父が食塩水注入の電動フリー機のデモで学校を回っていた頃とは随分進化したものです。
このキットを入手してからも、無線機はどんどん小型化し安価に入手出来るようになりました。時代の恩恵です。



組み立て
直線基調のデザインですので、しっかりした定盤と鮮度の良い瞬間接着剤があれば特に難しいところはありません。
胴体や主翼の原寸図面がありませんので、説明文や縮小図をしっかり見ないと私のように中央リブを付け忘れて、後から切開する事になったりします。
広い面積の接着やプランクにはは中粘度(ベニヤ用)をメインで使い、必要に応じて低粘度(バルサ用)の瞬間を使います。硬化促進剤を使えば充填も問題ないでしょう。
私は主脚の取り付け台座にのみエポキシ系接着剤を使用しました。

機首まわりはかなり切削しますが、削りすぎて穴が開かないようにだけ注意します。
バルサカンナと180番のサンディングブロックがあれば、真横で掃除機で吸引させればそれほどゴミは出ません。


フィルム貼り
すべてオラライトを使用しました。重量的には通常のオラカバでも問題ないという事でしたが、透けた方が軽く見えるのでこちらを選択。
継ぎ合わせ部分は、直線にカットしたフィルムの端をガイドに、3ミリほど重ねて別々に貼っていきます。
ベース色ですべて貼った後に重ねる方法もありますが、気泡が残りやすいため私はしていません。
スーパーカバーライト デュプロのもの エクセルコート シルキーコート と使ってきましたが、オラカバとオラライトの耐久性は圧倒的です。これも随分楽になったものです。
白のエクセルコートが市販フィルムで最軽量と言っていた時代は遠い昔です。

胴体・中央下部胴体・主翼・エルロン・水平尾翼・エレベーター・垂直尾翼・ラダーと別々に貼ります。
基本的に角胴ですので、何も問題はないはずです。
フィルム貼り後、主翼下面に下部胴体を貼ります。
ラダーはフィルム貼りの後、OKのフィルムヒンジを細く加工したものを差し、瞬間で固定すれば大丈夫です。

胴体のフィルム合わせラインを大間違いし、青のフィルムをラインで貼ってごまかしました。不注意



無線機の搭載
エルロンのリンケージは、テトラの小型機用ラダーホーンを使い、テトラの電動機用ロッドアジャスターを使います。
ラダーとエレベーターはQRPのステンレスロッドを使い、Zに曲がっている側を舵面のQRP製ラダーホーンに使います。サーボ側はロッドストッパーを使っても良いのですが、サーボのニュートラル位置で正確に曲げ、K&Sの小型電動機用ロッドキーパーを使って抜け止めとします。
ロッドストッパーが絶対に緩まないとは限りませんので、この方が安全ではあります。
QRPのロッド、きれいなのですがステンレスのために通常の半田付けができません。

モーターは単2乾電池2本(3v)で3時間ほど回して慣らしとしました。
アンプのバッテリー側コネクターには1/10電動カー用の2pプラグを400クラス以上の機体には使っています。

受信機はマジックテープの硬い側を瞬間と併用し胴体に貼り、柔らかい側を受信機に貼って付けます。
少しだけ浮いた状態になりますので、メンテも含めて楽な固定方法です。



プロペラ
キットではAPCの7*5が指定となっていました。10セルで使う場合も、40枚スパーギヤを使いモーターの回転数をかなり上げて使う方法ですのでこれでよいのでしょうが、8*5か9*4位の大径小ピッチのペラを使い、静止推力を上げてやる方が良いかもしれません。
アエロナウトかグラウプナーで追々探してみましょう。
RBCのマイクロバイプを飛ばした時に、アエロナウトのペラがやたらとアンバランスだったのですが、これは商品固有の癖の様で、かなり慎重なバランス取りが必要だと教えて頂きました。

APCのペラが出始めた頃から、エンジンの飛行機を本気で飛ばさなくなり、実はAPCのペラは初めて使います。



定盤がねじれているのか、(もう15年以上このバルサボードを使っています)(元はとった・・)ちょっと主翼がねじれてしまいましたが、再加熱で補正しました。
400クラスのブラシレスモーターがあれば(冷却は十分なので)上を向いてもそこそこ上がってくれる機体が可能かもしれません。
機体ロゴをステカで切り抜いて完成。
FS26搭載のオーラムミニックスアクロ(非常に素直で飛ばしやすい機体ですが、何せ上を向くと非力)より過激な機体になったかもしれません。


フライト

お盆明けの夕刻、ビデオ撮影をお願いした友人と河川敷へ向かいます。
同時テストのエアリカの零戦から比べれば安心できる機体ですが、一発目はかなり緊張します。
前日に入手したQRP扱いのグラウプナー8*4にペラは変更しました。(上昇力稼ぎ)

滑走路はフライトグループの有志の方が刈られた草地。小型電動機にはちょっと足を取られますがパワーに余裕があるのかわずかな滑走で離陸。長めの胴体はグラウンドループの癖もほとんどありません。
10セル仕様で人から聞いていたほどの無茶苦茶な速度は無い様ですが、25クラス並みの落ち着きはあります。
急激な旋回や引き起こしでも変な失速の兆候は無く、スピンの入りも抜けも問題ありません。
ロールのレートは速度が低いとちょっと遅めでした。もう少し舵角が多く(標準より)ても良いかもしれません。
400クラス電動機としてはけっこう大きめのループもできます。背面から上方へのループも水平から問題無し。
上に向かってぐんぐん上る余裕はありませんが、ゆっくり目の速度で正確に飛んでくれます。修正の舵の入りも正確。変な癖がなく飛ばしやすい機体です。
風上と風下でスプリットSを繰り返しても水平飛行はずれにくく、なかなか素性の良い機体です。
着陸もそこそこの伸びがあり、速度も落としやすく、2フライト共目前でタッチダウン。 フライトは4分ちょっとで降ろしました。
定評通りの良い機体でした。
 ソニーハンディカムPC−5から 撮影者:森井秀顕氏

となると・・・ もっとパワフルなモーターが欲しくなりますね。
現状でも400クラスでこれだけの運動性があれば満足できます。

ペーサー280(280クラス中翼スポーツ機 600mah6セル)を初めて飛ばした時の様な好印象でした。

この大きさの機体が400クラスの10セルで飛んでくれると、OKのレーザーカットの10クラスもそこそこ飛んでくれそうですね。
製作途中では随分重く感じていましたが、仕上がると案外軽く上がった様です。


モーターテスト

モーター:マブチRS380(QRP逆転仕様)
ギヤダウンユニット:QRP製 (16:40)
プロペラ:グラウプナースリムプロップ 8*4
コントローラー:シュルツSlim 24be
バッテリー:500mah10セル 充電後一定時間経過したもの
室内静止状態での計測

出力100%時
  プロペラ回転数 9800rpm
  消費電流     10A

2001/08/31


E−Tecリチウムポリマー バッテリー

E−Tecの1200mahリチウムポリマーをテストしてみました。
1200の3セルで5C放電までは大丈夫ということでしたので、これを2パック並列にした物を作ります。
3セルパックの状態で満充電にしておき、黄色いフィルムをはがし並列につなぎSCサイズ用チューブでパックします。
コネクターは電動カー用T型に交換しました。
この状態で約150グラムとなります。500ARの10セルパックで190グラム位(調理用秤なので・・)ですので、約40グラム軽くなります。
400クラスの飛行機で40グラムというのはかなりのメリットがありそうです。

エスパー400でのテストです。
胴体下に抱く形になりますが、バッテリーの幅は搭載に問題はありません。全長がやや短くなりますが、バッテリーが軽量になった分後端で位置決めをして重心位置がほぼ同じとなるようです。

モーター:QRP400逆転赤ラベル
ギヤ:40:16 (2.5:1)
プロペラ:グラウプナー スリムプロップ8.4
出力100% : 11A(11.2V) 1005rpm

垂直に保持すると上に浮いて行きます。
常に全開という事はありませんので、並列2パックでの使用なら全く問題は無い様です。
プロペラをブレード幅の狭いアエロナウトの物に換えたり、ギヤ比を変えたりすればもう少し電流は押さえられますが、元気に遊ぶにはこの程度で良いのではと思います。パワーより40グラムの軽量化の方が大きいですね。
ネオジウム磁石5極モーターのムサシノ400dとさらに凄いことになりそうです。

バッテリーの幅は500ARと大差ありませんので、QRPの機体での換装は問題無いと思います。

フライト後の放電が必要なく、むしろ過放電に注意しなければなりませんが、2400mah相当になりますので、これを最後まで飛ばすことは無いと思います。少し充電された状態での保管が良いという事なので、普通に飛行機に使うパターンではベストでしょう。
良い電池が手にはいるようになったものです。
これならCAP10でもかなりいけそうです。

2003/06/24

 搭載位置
並列2パックは丁度この位置に納まります。500ARの10セルより高さが増えますので、バッテリー押さえを前側へプラ板で追加しています。
幅は問題ありません。重心位置の移動もエスパーに関しては大きな問題は無いようです。

2003/07/03





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2001/08/23

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